日本ハム新球場「基準満たさず」 バックネットまで“3m不足”…プレーに影響も(2022年11月9日)

日本ハム新球場「基準満たさず」 バックネットまで“3m不足”…プレーに影響も(2022年11月9日)

日本ハム新球場「基準満たさず」 バックネットまで“3m不足”…プレーに影響も(2022年11月9日)

 想定外の問題が明らかになりました。来年3月に開業する北海道日本ハムファイターズの新球場が、基準を満たさず、ホームベースからバックネット側のフェンスまでの距離が3メートル足りないことが分かりました。

■日本初!開閉式の屋根付き“天然芝”球場

 来年3月に開業予定のプロ野球・北海道日本ハムファイターズの新球場「エスコンフィールド北海道」。

 「食べて・遊んで・泊まれる球場」として注目されている新球場は、日本で初めてとなる「開閉式の屋根が付いた、天然芝の球場」です。

 温泉やサウナに入りながら試合を楽しむことができる、遊び心満載の施設は、まるでメジャーリーグ球場のようです。

 緑鮮やかな天然芝もはり終え、真新しい座席の設置も完了。先月末までに95%の工事が終わり、今すぐにでも試合ができそうです。

■バックネットまで“3m不足”…プレーに影響

 ところが、今になって、思わぬ問題が浮上したのです。

 北海道日本ハムファイターズ:「公認野球規則に定める規定を満たしていないと指摘を受けた」

 7日、日本野球機構と12球団による実行委員会で指摘されたのは、ホームベースからバックネット側のフェンスまでの距離です。

 公認野球規則では、60フィート、およそ18.3メートル以上が必要とされていますが、新球場はおよそ15メートル。規定の距離に、3メートルほど足りていなかったのです。

 客席と選手の距離が近ければ近いほど、より臨場感を味わえるのがメリットですが、新球場オープン5カ月前にこの事実が発覚しました。

 インターネット上では、「お粗末すぎて笑えない」「設計段階でなぜ分からなかったのか」「もはや規定を変えるべき」「規定を変えるのではなく、設計を変更するのが筋」といった声が上がっています。

■里崎氏「『事前協議』必要?」「不公平感も」

 WBC元日本代表の里崎智也氏は、次のように話します。

 野球解説者・里崎氏:「『知らなかった』しかないと思うんですよ。もし知っていたのであれば、(日本野球機構側と)『事前協議』は必要だったんじゃないのかな?」

 里崎氏によると、新球場を認めた場合、ファウルゾーンが狭くなることで、ファウルフライではアウトを取りづらくなるなど、プレーに影響が出る可能性があるといいます。

 さらに、こんな問題もあるといいます。

 里崎氏:「不公平感が出てくると思うんですよね」

 プロ野球の「本拠地」はもちろん、プロ野球の試合が行われる地方球場でも最低ラインの60フィート、およそ18.3メートルは確保されています。

 里崎氏:「『ルール通り球場を作った側』からすると、『ルールが変わるなら、こんなふうにはしたくなかった』という人も出てくるかもしれないじゃないですか」

■今後どうなる?…日本ハム「関係各所と協議」

 もしも今回の新球場が認められた場合、ホームベースに近い特等席を作りたくても作れなかった他の球場との不公平が生じます。

 果たして特例を認めるのか、それとも「公認野球規則」に従って修正する形になるのか。スポーツライターの小林信也氏は、次のように話します。

 小林氏:「(Q.公認野球規則の効力は?)『規則上こうだけど、まあいいか』みたいなことは、基本はない、試合においては。(一方で)球場の広さに関してだけは、歴史的に大目に見られてきた現実はある。(今回の新球場)多分、容認されると思います」

 日本ハムによりますと、「現在、関係各所と協議している」ということです。

(「グッド!モーニング」2022年11月9日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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