【気候変動】各地で“異常”「気象地獄に突入する」 干ばつやハリケーンが“日常化”(2022年11月8日)
ドミニカ共和国では、大雨による洪水で道路が冠水。インドでは大気汚染が悪化するなど気候変動や大気汚染が深刻化するなか、世界の指導者からは「気候地獄へ突入する」と強い危機感が示されました。
グテーレス国連事務総長:「私たちは気候地獄への高速道路を突っ走っている。アクセルを踏みっぱなしだ」
“気候変動地獄”へ加速している。
洪水、干ばつ、ハリケーンが日常的に現れる。人類はその地獄へ突き進んでいると警鐘を鳴らします。
エジプトで開かれているCOP27=気候変動に関する国際会議。
世界各国から120人の指導者が集まり、気候変動対策について協議。
イギリス、スナク首相:「プーチンの忌まわしい戦争やエネルギー価格高騰を理由に温暖化対策に遅れがあってはならない」
会議が続くなか、世界各地で起きている気候変動の兆候。
大雨による洪水で非常事態宣言が出されていたドミニカ共和国のサント・ドミンゴ。
洪水で冠水した道路に白い車が取り残されていました。
その車を人の力で押し出し救出。車に取り残されたドライバーも無事でした。
ドミニカ共和国では洪水の影響で6人が死亡。行方不明者も数人いるとのことです。
大気汚染が深刻化しているインド。
鉄道がライトを付けながらゆっくり走行しています。昼間なのにライトを付けているバイクや車も。
ニューデリーの住民:「霧がかかっているように見えますがこれはすべて公害です。ニューデリーでは毒が蔓延(まんえん)しています」
「世界最悪レベルの大気汚染」と言われるなか、公園でジョギングする人たちの姿も。
ニューデリーの住民:「毎朝6時に散歩と運動をしているが今は大気汚染で少し怖いです。迷っています。習慣になっているので行かないわけにはいかない」
工事現場の粉じん、自動車の排気ガス、周辺の畑の野焼きの煙などによる大気汚染で、呼吸器系の病気を抱える患者が急増しています。
エジプトで開かれているCOP27。
先進国の首脳だけでなく、普段声を上げる機会が少ない小さな国や発展途上国のリーダーたちも、自然災害の被害を受けている現状を訴えます。
モルディブ副大統領:「予測不可能なモンスーンの変化が高潮や洪水を引き起こし、取り返しのつかない損害を与えている」
インド洋に浮かぶ島々からなる「モルディブ」。
「海面上昇」により国全体が水没する危機に直面。温暖化防止を切に訴えています。
イエメン代表:「我が国は常に干ばつに最も脅かされている国の一つであり、それが水を巡る内戦の理由になっている」
イエメンでは干ばつに加え7年間内戦が続き、深刻な水不足に。街では水道が機能せず、臨時の給水場には多くの人が詰め掛ける事態に。
ウガンダ人女性:「私は14歳の時、土砂崩れで多くの人が死ぬのを見た。厳しい天候のせいだった。変わっていく気候に何らかの対応策が取られない限り私の心は休まらないだろう」
彼女の言葉に会議場も静まり返りました。
ウガンダ人女性:「(今回の)アフリカでのCOPをこれまでと違うものにしましょう。このCOPを行動あるCOPにしましょう」
1995年から毎年開催されているにもかかわらず25年以上、温暖化に歯止めが掛からない現実。
各国の指導者たちに具体的な行動を起こすよう強く語りました。
ウガンダ人女性:「重要な立場にいるあなた方はどう歴史に覚えていてほしいですか?何にもならないことをたくさんやった人として覚えていてほしいですか?」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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