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【解説】相次ぐ死亡事故 子どもの転落“春と秋”に多い? 実証実験…“わずか数秒”柵を乗り越え
子どもが窓やベランダから転落して亡くなる事故が相次いでいます。実は、秋に転落事故が増える傾向にあります。
●わずか数秒で…
●4歳以下が約4割
●秋に多い理由
以上のポイントを中心に詳しく解説します。
■子どもの“転落死”相次ぐ 4歳以下が4割近く
最近、悲しい「子どもの転落事故」が相次いでいます。
5日、大阪・豊中市で2歳の男の子がマンションの4階の出窓から転落したとみられ、病院に運ばれましたが、その後亡くなりました。当時、自宅には父親がいました。男の子は別室で寝ていたはずでした。外で救急車の音がして父親が見に行ったところ、窓が開いていて男の子の姿はなかったということです。
2日には、千葉市で2歳の男の子が高層マンションの25階のベランダから転落し、亡くなりました。事故当時、両親は不在で、男の子は自宅に1人でいました。ベランダにはキャンプ用のいすが置かれていましたが、柵とは離れていて、警察は転落とは無関係だとみています。
先月22日には、東京・江戸川区で4歳の男の子が、都営住宅の12階の共有部分から転落し亡くなる事故がありました。
この3件の事故から分かるように、子どもの転落事故では、4歳以下の子どもが事故にあってしまうケースが多いです。人口動態調査によると、去年までの5年間に、建物から転落し死亡した14歳以下の子どもの数は、47人に上ります。そのうち4歳以下が18人ということで、4割近くを占めています。
■良い気候 窓開ける機会も増え…
東京消防庁が去年までの5年間に、管内で5歳以下の子どもが窓やベランダから転落し、救急搬送された人数をまとめています。月ごとに見ると、5月が最も多く、次いで10月と9月で、秋にも多いことが分かります。
子どもの安全に取り組むNPO法人「Safe Kids Japan」によると、「春・秋は気候がよく、窓を開ける機会が増える」ということです。最近、寒くなってきましたが、気温の高い日もありますし、今の時期もまだまだ注意が必要だということです。
■「110センチ以上」よじ登る2歳も
コロナ禍で換気をするため、窓を開ける機会も増えました。街の人に話を聞くと、子どもの転落事故について様々な対策をとっているようでした。
マンション2階の住人(子どもは1歳4か月)
「必ず窓を開ける時は網戸ロックをかける。(子どもは)勝手に開けることができないようになっています」
マンション2階の住人(子どもは2歳)
「(ベランダに)出たとしても絶対一緒にいるようにしています。シャボン玉で遊んだりはしているので。(家の中でも)外の景色を見たがるので結構登ったりする」
マンション7階の住人(子どもは2歳)
「(事故は)全然ひとごとじゃないと思って、毎日『ヒヤリハット』というか、目を離した隙に予想外のことをするというのは毎日あるので。運動能力がどんどん上がっていくと、何もないところでもベランダの柵に登れるぐらいの運動能力にはなってきている」
子どもの活動は、大人の想像をどんどん超えていくということです。産業技術総合研究所が、ベランダ柵のよじ登りについての検証を実施しました。国が安全の基準として定めている110センチ以上の高さの柵が用意されましたが、その柵をわずか数秒で突破してしまいました。7人中5人は、のぼることができたということです。
そして、千葉の高層マンションからの転落死亡事故と同じ2歳の子どもたちでは、なかなか上に手が届かず、多くは上がることができません。しかし、7人中わずか1人ですが、手をかけることができ、ほんの十数秒で110センチの柵を乗り越えた子もいました。
■対策は「ベランダに“1人”で出さない」
では、子どもの転落事故を防ぐには、どうしたらいいのでしょうか。究極的には「ベランダに出さない」ことに尽きますが、それは現実にはなかなか難しく、あり得ないことです。
「Safe Kids Japan」の大野美喜子理事に話を聞くと、「ベランダに子どもが1人で出られないようにする工夫が大切だ」といいます。具体的には、次のような対策があるということです。
●手が届かない場所にストッパーや補助鍵を
ベランダに出る窓や扉のストッパーや補助鍵を、子どもの手が届かない場所につけるということです。産業技術総合研究所の検証でも見られたように、子どもが柵を乗り越えるのはほんの一瞬です。その一瞬が“ほんの数秒”という時もあります。まずは、子どもだけでベランダに出ないようにするのが最も重要だといいます。
●ベランダには物を置かない
万一、大人が見ていない中で、子どもがベランダに出た時に備えて、ベランダには物を置かないということです。何が足がかりになるかは分かりません。
●手足が入りそうな隙間などがある場合は覆う
また、ベランダの柵のデザインを確認して、子どもの手や足が入りそうな隙間があるとか、つかめそうな出っ張りがあるといった場合には、ツルっとした大きなプラスチックボードで覆うなどの対策も考えてみてください。
ただ、大野理事によると、こうしたベランダに出てしまった後の対策では、「予防効果は低い」ということです。大人の目のないところでは、子どもが1人でベランダに出ないようにするための方策を考えないといけないというわけです。
◇
今、ベランダの使い方も変わってきています。皆さんも実感があると思いますが、新型コロナウイルスに感染したり、濃厚接触者になったりしたら、少し外の空気を吸うためにもいい場所にもなります。子どもにとっては貴重な遊び場になります。子どもにとってベランダに出るハードルが今、下がっているかもしれないと考えるほどに、改めて大人が気を配り、事故を防ぐことを考えなければいけません。
(2022年11月7日放送「news every. 」より)
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