北朝鮮ミサイル発射 Jアラート巡り情報錯綜「信用できない」…“発表タイミング”不安(2022年11月4日)
北朝鮮が3日夜も、3発の弾道ミサイルを日本海に向けて発射しました。発射の直前には、北朝鮮の軍幹部が、アメリカと韓国に対して「大きな過ちを犯したことに気付くだろう」という談話を発表していました。
■北朝鮮 夜もミサイル発射…米韓演習に猛反発
3日午後10時半すぎ、防衛省が再び慌ただしく動き出しました。
浜田靖一防衛大臣:「北朝鮮による急速に挑発をエスカレートさせる一連の行動は、我が国の地域および国際社会の平和と安全を脅かすもので、断じて容認できるものではありません」
このおよそ1時間前、北朝鮮は弾道ミサイルを3発発射。いずれも最高高度はおよそ150キロ、飛翔(ひしょう)距離は500キロ程度とみられていて、日本のEEZ(排他的経済水域)の外に落下しました。
このタイミングでの発射は、韓国軍とアメリカ軍が合同軍事演習を延長したことに対する反発とみられています。
■Jアラート巡り“情報錯綜” 重ねて訂正も
祝日の3日朝に、発出されたJアラート。対象となった宮城県、山形県、新潟県には「混乱」が広がりました。
仙台駅アナウンス:「安全確認を行っているため、列車発車まで今しばらくお待ち下さい」
北朝鮮はこの時、少なくとも3発のミサイルを発射。1発目はICBM(大陸間弾道ミサイル)とみられ、その後の2発は短距離弾道ミサイルです。
韓国軍は1発目に発射したミサイルは「火星17」とみられ、正常な飛行に失敗したとみています。
今回も、Jアラートを巡る情報は錯綜(さくそう)しました。当初、「ミサイルは太平洋へ通過したとみられる」と発表されていましたが…。
浜田大臣:「ミサイルは列島を越えず、日本海上空にて消失したことが確認されましたので訂正致します」
職員:「すみません、最初これ…」
浜田大臣:「えっ、ちょっと待ってね」
職員:「北朝鮮からで…」
浜田大臣:「えっ?」
職員:「すみません、訂正」
浜田大臣:「はい、すみません」
「訂正」の場で「訂正」を重ねる事態になりました。それでも政府は「Jアラートは正常に作動した」としています。
■「信用できない」Jアラート発令は“通過後”
そのJアラートに対して、こんな声も上がっています。
漁師:「この間も場所間違えて言っていたから、最終的な放送を聞くまでは信用しなかった。また違う場所が出てくるんじゃないかなと」
前回は、本来対象地域ではない東京都の島しょ部にも、誤ってJアラートが発出されました。
発表のタイミングについても、不安が残ります。1回目のミサイルが発射されたのは午前7時39分ごろ。ミサイルが日本列島上空を通過する可能性があるとして、最初にJアラートが発出されたのは午前7時50分ごろでした。
しかし、続く2回目のJアラートで、ミサイルは午前7時48分ごろに「太平洋へ通過したものとみられる」と発表されました。
つまり、ミサイルがもし通過していたら、最初のJアラートは、ミサイル通過の2分後に出されたことになり、避難をするには遅すぎます。
海上自衛隊の元海将・香田洋二氏は、次のように話します。
香田氏:「本来であれば国民に、恐らく5分程度の退避をする、避難をする余裕をもって、それも確率高く警報を出して、やっと信頼されるシステムですから。こういう失敗を積み重ねて、次は少なくともより良いものにしていくという、この姿勢も必要だと思います」
(「グッド!モーニング」2022年11月04日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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