「事故発生の一報が…」後を絶たない山の遭難者“救助の瞬間” 富山県警・山岳警備隊初に密着｜TBS NEWS DIG
シリーズ「現場から、」です。秋の行楽シーズンを迎え、紅葉を見物するために大勢の登山者が山を訪れています。その一方で、遭難が後を絶ちません。登山者の命を守る、富山県警・山岳警備隊の初の女性隊員に密着しました。
「左右分かれて止まってください、緊急車両通ります」
富山県警・山岳警備隊、初の女性隊員・田中明希子さん（29）。
先月、立山で17歳の少年が遭難。同僚と登山道をかけあがります。2時間後、少年はヘリで病院に搬送されました。
富山県警・山岳警備隊 田中明希子さん
「先輩の指示を仰いで、やるだけになってしまってるんですけど、判断することの難しさというのは、すごく身にしみて、そばでみて感じています」
夕日に染まる秋の山々。田中さんが何かを発見しました。稜線上で登山者が動けなくなったというのです。
記者
「今、事故があったという一報が入りました」
疲労で動けなくなった男性を、隊員が背負います。険しい道を進む隊員たち。山小屋の明かりが見えてきました。
無線
「剱御前小舎までの搬送完了しました。遭難者容態変わりなしです」
富山県警・山岳警備隊 田中明希子さん
「（Q.山岳警備隊を志した理由は）もともと山が好きな父と、小さいころから山に行ってて、山っていろんな楽しさだったり、苦しさだったり、厳しさだったり、いろいろ教えてもらった自分の原点。山で人の役にたてたらと」
秋の大型連休最終日、立山周辺は最高の賑わいを見せました。
一方、田中さんは、山の中に走っていきました。何があったのでしょうか？
記者
「見つかりました、田中さん見つけました」
認知症の男性が行方不明になり、沢の中で発見されたのです。
今度は立山でけが人の情報です。けがをした男性のもとへ隊員が急行。男性は左足の骨が折れているようです。
先月下旬の3連休だけで6件の事故が発生。遭難が後を絶ちません。
富山県警・山岳警備隊 田中明希子さん
「（Q.命を守る仕事の心構えは）『遭難者を家族と思え』という言葉をすごく大事にしていて、その気持ちは忘れずがんばっていきたい」
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