「地元のシンボル」イチョウ伐採 区の計画に住民猛反発・・・説明会で“怒号”(2022年1月18日)

「地元のシンボル」イチョウ伐採 区の計画に住民猛反発・・・説明会で“怒号”(2022年1月18日)

「地元のシンボル」イチョウ伐採 区の計画に住民猛反発・・・説明会で“怒号”(2022年1月18日)

 東京・神田にあるイチョウ並木を道路整備のために伐採するという区の計画に対して、周辺の住民らが猛反発しています。

■「地元のシンボル」伐採計画巡り・・・

 イチョウの保存を訴える周辺に住む女性:「今ある、生きているイチョウが、何で伐採されなければならないのかということが、単純なことなんですけど、それがちょっと理解できないんですよね」

 住民と千代田区の間でトラブルとなっているのは、神田地区を東西に貫く「神田警察通り」のイチョウ並木です。

 秋には通りを黄色に染め、「地元のシンボル」として長年、住民に親しまれてきました。

 17日に現場に行ってみると、約250メートルにわたって、道路の両側に30本以上のイチョウの木が立ち並び、存在感を放っていました。

 イチョウの保存を訴える周辺に住む男性(78):「(イチョウ並木は)僕が生まれる前からずっとあります。切らないでほしいんですよね」

 「伐採の必要はない」と主張している住民側。その根拠として挙げているのが、2016年に行われた1期目の工事です。

 同じくイチョウの伐採が計画されていた1期目の工事は住民の反対もあり、イチョウを残して行われました。

 今回の2期目の工事は、同じ道の隣の区間であることから、同じようにイチョウ並木を残しての道の整備が可能ではないかと主張しています。

 イチョウの保存を訴える周辺に住む女性:「多少、狭くなるところがあっても、そこはその場所をゆっくり通ればいいわけですし。道を通るっていうことは、譲り合いと思いやりですよね」

 一方、千代田区側は、2期目の工事では、イチョウを伐採しなければ、歩行者と自転車が安全に通行できるようにするという道路整備の目的を達成できないと主張しています。

 千代田区環境まちづくり部・須貝誠一課長:「今ある街路樹がその位置にあっては、安全のために最低限必要な歩行空間の2メートルと、1.5メートルの自転車走行空間を確保することができない」

■住民が猛反発・・・説明会で“怒号”

 道路整備のため、イチョウの伐採を進めたい千代田区と、それに反発する住民側。今月8日に開かれた住民説明会は、怒号が飛び交う事態となりました。

 千代田区担当者:「これ以上(伐採の)工期が遅れると、契約した工期全体の工程にも、かなり致命的な遅延が生じて、契約の内容や管理費の関係で、額も含めて様々な影響が出てくると思っているので。我々としては進めさせて頂きたい」
 周辺住民:「住民のどういうふうに考えているかの意見も聞かないで、契約を優先するんですか?契約優先じゃないですか!我々の意見は、くみ取ってもらえないわけだ!」

 説明会で区は、3年前に行ったアンケートや地域の町会長らによる協議会を経て、伐採についての合意形成ができていると主張。一方、住民側は納得せず、結局、結論が出ずに終わりました。

 イチョウの保存を訴える周辺に住む女性:「話し合いの場を設けてほしいということですね。それが、本当に民主的な考え方じゃないかなと思うんですよね」

 こうした事態を受けて、区側は、今週にも開始しようとしていた伐採作業の一時停止を決めました。

 千代田区環境まちづくり部・須貝誠一課長:「街路樹の伐採については、今後の進め方を検討するために、今週予定していたんですけど、(今のところ)伐採は行わないということは決定しています」

 今後も、引き続き住民側の理解を求めていくとしています。

(「グッド!モーニング」2022年1月18日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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