どこまで進む円安「1ドル=150円」で家庭負担“約8万6000円増”の試算 専門家「160円台まで進む」「2023年春先まで…」の分析も|TBS NEWS DIG

どこまで進む円安「1ドル=150円」で家庭負担“約8万6000円増”の試算 専門家「160円台まで進む」「2023年春先まで…」の分析も|TBS NEWS DIG

どこまで進む円安「1ドル=150円」で家庭負担“約8万6000円増”の試算 専門家「160円台まで進む」「2023年春先まで…」の分析も|TBS NEWS DIG

円安について10月19日の外国為替市場では、一時1ドル149円40銭台をつけ、32年ぶりの円安水準を更新しました。ドルが高い、円が安い流れは変わりません、連日更新し続けている状況ですが、一体どこまで進むのでしょうか。

■円安加速…家庭では「約8万6000円の負担増」試算も

ホラン千秋キャスター:
円安はどこまで進むのか。そして、2022年を振り返ってみると、どれくらい円安が進んだのかも見ていきましょう。

10月19日、一時149円40銭をつけましたが、最近は149円台で推移しています。振り返ってみますと、2022年最初の取引(1月4日)は1ドル115円でした。今は1ドル149円払わないと買えないということになるわけです。
ですので、ここからどんどん円安が進んでいます。30円以上円安になってしまったということなんです。

では、この円安が続くとどうなるのか。今迫ってきている「1ドル=150円」で考えてみましょう。

家庭の負担です。1ドルが仮に150円になってそれが続いた場合、年間の1世帯当たりの負担は、今まで通りに消費を続けていくと、約8万6000円負担が増えるという試算があるんです。その内訳は、食料品が4万円以上、エネルギーが3万5000円ほど、他にも家具や家事用品などが9256円。これらは生活に欠かせない生活必需品になるわけです。こういったところを切り詰めるのも難しくなってくるわけなんですが。
みずほリサーチ&テクノロジーズ首席エコノミストの酒井才介さんによりますと、「収入に占める生活必需品の割合が高い低所得世帯ほど負担が重くなる」ということなんだそうです。ですので、円安が進めば進むほど深刻な問題になってくるというわけなんです。

円安に加えて、昨今の燃料価格の上昇、物流費の上昇など、こういった背景もあり、生活の中でみなさんがよく使う食料品、値上げが大変増えています。ハムやチーズ、ビール類やペットボトル飲料など10月の値上げは、2022年で最も多い品目なんだそうです。食品がおよそ6700品目。普段食卓によく出てくるものがどんどん値上げしているわけなんです。

円安をビジネスの観点から見るとどうでしょうか。経営において円安というのは良く影響しているのか、悪く影響しているのか。
2022年9月時点で1ドルが143円前後だったころ、「会社の経営にこの円安はプラスなのかマイナスなのか」を聞いたアンケートの中で、「企業によっては影響がない」、「プラスマイナス両方ある」というふうに答えているところもありましたが、最も多かったのは「マイナス」と答えた企業で、半数以上が悪影響の方が大きいと答えていました。

井上貴博キャスター:
値上げが悪かというとそんなこともなくて、むしろ原材料高を適切に価格転嫁できることが健全で、それによって企業が潤って所得が増えて経済成長していくといいねと。でも、自分自身、生まれてこの方、景気が上向いたことを経験したことすらないので、何をどうすればそうなるのかっていうも想像すらつかないような今になってます。

オンライン直売所「食べチョク」代表 秋元里奈さん:
私達の事業の場合も、生産者さんの利益を上げたいというふうにやっているので、やっぱりどうしても今、生産者さんの生産コスト、肥料とか資材コストが上がっているので、その分価格転嫁してくださいというふうに私達はコミュニケーションするんですけど、消費者の方からすると家計を圧迫してしまうってところが両方あるので、すごく心苦しいなっていうのは思いつつ、適正価格で売っていける状態にしていかないと、長期的に見たときにそういう人たちが辞めちゃうっていうところもあるので、今の段階での値上げはしょうがないかなって思うところはすごくあります。

井上キャスター:
私たちメディアも取材する上で、適正な価格転嫁がいいのはもちろんわかってるんですけど、これだけ給料が増えないとやはり値下げで頑張る事業者を取材する。でもそうすると、値下げが良いことのようにメッセージとして伝わってしまう。

秋元さん:
働いてる側からしても給料上がっていかないと、どんどん海外に人材も出ていってしまうし、賃金をちゃんと上げていくために経営者としても利益を上げていかなきゃいけないっていう中での判断になるので。そういう風になると、値上げをするけれども、その正当性だったりとか長期ビジョンをしっかり示すところをやらなきゃいけないかなっていうのは感じますね。農業においても、もう今、日本って安い国になってきているので、それこそ海外の労働者とかがもう日本を選ばない。なので、今までベトナムの方とかが結構来てくれていたのが、他の国に行っちゃうっていうのも起きているので。そういう意味だと国内でしっかり働いてる方々の賃金を上げていくっていう動きを考えていかないと、ただただ値下げをしていくってなると、もう本当に苦しい状況がずっと続いてしまうかなっていうのは思います。

■円安いつまで続く…専門家の見通しと、日銀の責任は?

ホランキャスター:
円安は一体なぜ起きているのか、その背景について簡単…(https://newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20221019-6046952)

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