【国会】旧統一教会への調査めぐり攻防…解散命令も?総理の本気度は(2022年10月18日)
旧統一教会への調査を巡り、野党が厳しく追及したのは総理の本気度でした。一方、教団との数々の接点が発覚した山際大臣は終始ちぐはぐな答弁を繰り返しました。
18日の予算委員会で問われたのは、旧統一教会の調査に対する総理の本気度です。
立憲民主党・長妻昭議員:「『本気度』が問われている。総理の。総理の『本気度』が問われるので駄目です。これ」
長妻議員が最初に指摘したのは、宗教法人の解散請求の「要件」が刑事罰に限定されている点です。
立憲民主党・長妻昭議員:「解散請求は要件の一つに法令違反というのがある。刑事の確定判決が旧統一教会本体に出ていないからできないと解釈されている。この『解釈』を変えない限りいくら調査しようが解散請求できない。『解釈』を変えたのですか。総理」
岸田文雄総理大臣:「旧統一教会の問題につきましては、民法において組織的な不法行為と認定された事例が2件ある状況です。こうした状況のなかで具体的な実例を積み上げていくことが重要なことから、報告徴収、そして『質問権』の行使が必要と判断し、手続きに入ることを決した次第」
有罪判決は受けていないものの、過去に霊感商法や高額献金、宗教2世など数々の社会的問題が指摘されている旧統一教会。
岸田総理は「民法の不法行為は法令違反の要件には入らない」との認識を示す一方、「究明するべき事案もある」とも指摘。
岸田文雄総理大臣:「今回、合同相談窓口においても1700件の相談が寄せられた。そのなかには警察等につないだ案件も含まれています。こうした警察につないだ案件のなかに、今言った『刑法をはじめとする様々な規範』に抵触する可能性はあると認識している」
18日午後、松野官房長官は1700件寄せられた相談のうち、およそ70件が警察につながれたと明かしました。
そして自民党との接点が多い関連団体を巡り、「質問権」の対象外とされているとして総理が追及を受けました。
立憲民主党・長妻昭議員:「政府は『『質問権』は(旧統一教会の)本体しか質問できない』と。つまり関連団体をこれは宗教法人じゃないから色々な法令を駆使して、色んな大臣がいるから調査すると、これを検討して指示するということを総理ぜひ『本気度』を示して頂きたい」
岸田文雄総理大臣:「当然のことながら法律に基づいて、その法律を最大限駆使して実態把握に努める。こうした姿勢を政府としても取っていきたいと考えている」
調査の指示を受けた文部科学省からは、こんな声も聞かれます。
文科省の幹部:「解散命令を判断するのは最終的には裁判所。司法を納得させるだけの証拠が新しく見つかるかと言えば難しいんじゃないか」
文科省の職員:「前例がないことは通常やりたがらないなか、初めての判断を下したことは重く受け止めている」
宗教法人法上の制約が多いうえ、所管する文化庁の担当部署は、職員8人と少なく、十分な調査が行えるかは、不透明な状況です。
18日、岸田総理は「高額な物販といった、不当な契約に関する取り消し権の対象拡大など、教団の被害者救済に関する法案について、今国会を念頭に準備を進める」と表明。
また、旧統一教会の、関連団体イベントへの出席など、外部から指摘されるたびに、接点を認める対応をしてきた、山際大志郎・経済再生担当大臣。ちぐはぐな答弁に、反省の「本気度」を問われました。
立憲民主党・後藤祐一議員:「もうこれ以上、旧統一教会関連。『後出し』はない。これ以上ない。山際大臣、いいですね」
経済再生担当・山際大志郎大臣:「私自身立場として、説明責任を果たさなくてはいけない立場でありながら、十分な説明責任を果たすことができなかったことについては改めておわび申し上げます。そのうえで様々な理由がありますが、極力分かっていることはしっかり説明し、これまでやってきたつもりなんですけど、様々な理由で過去のことが真摯(しんし)に説明できない状況なのはこれまで説明した通りです。したがってこれから何か、新しい事実等々が様々なことで出てくる可能性はあるのでその都度しっかり、説明責任を果たすことをしないといけないと思っています」
立憲民主党・後藤祐一議員:「総理まだあるそうです。そろそろこれ引き際じゃないですか?そもそも総理の任命責任ですよ。8月10日、内閣改造する時になぜ代えなかった?」
岸田文雄総理大臣:「組閣をするにあたり私が徹底したのは、社会的に問題を起こしている団体との関係については関係を断つことを確認し、それを条件に任命を行った。任命後、新たに社会的に問題のある団体と関係が明らかになった場合、任命後に明らかになった場合には今、申し上げた確認に反するので大臣を辞めてもらうことになるかと思う。そういった基準で任命を行った」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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