【旧統一教会】被害男性 国会で涙…“アポなし訪問”勅使河原氏「メディア出ないで」【羽鳥慎一 モーニングショー】(2022年10月18日)
岸田文雄総理大臣が17日、旧統一教会について、宗教法人法に基づく「質問権」を行使して、調査をするよう指示をしました。一方で、旧統一教会の勅使河原秀行本部長が、教団による被害を訴える男性の自宅にアポなしで訪問し、「メディアには出ないでほしい」と要請していたことが分かりました。
■元妻が“高額献金”…長男は“焼身自殺”
岸田総理:「私自身は知る限り、旧統一協会とは関係を持たずに政治活動を行ってきましたが、こうした関係を持たない私が責任を持って、未来に向けてこの問題解決をしていきたい」
17日、責任を持って解決すると発言した岸田総理。この日の答弁をうつむきながら傍聴している男性の姿がありました。
元妻が世界平和統一家庭連合、旧統一教会の信者の橋田達夫さんです。
橋田さん:「僕が外に出ていったら、家から煙が出ていて。庭で焼死をしました。自ら命をとりました。死体が僕の長男だと分かったのは、1週間後でした」
元妻の高額献金などが原因で、長男は自宅の庭で焼身自殺。意を決して、12日に名前や顔を明かして会見を開いた橋田さんに16日、旧統一教会のある人物が突然、自宅にやってきたというのです。
橋田さん:「高知の統一教会から、勅使河原さんが会いたいと。『いや、僕は日曜日会えない』と。『東京に行く予定です』と言ってあったから、突然(勅使河原氏が)一人でマスクを外して来たんですよ」
橋田さんの自宅にやってきたのは、旧統一教会の勅使河原本部長でした。
■岸田総理“旧統一教会”調査へ「速やかに着手」
岸田総理:「報告徴収、質問権の行使に向けた手続きを進める必要があると考えており、文部科学大臣に速やかに着手させます」
17日、国会で宗教法人法が規定する質問権を初めて行使して、調査を行うよう指示した岸田総理。いつまでに調査を終えるか問われると、次のように答えました。
岸田総理:「例えば、殺人罪で起訴されたオウム真理教の場合でも、7カ月、結論が出るまでにかかりました。調査がいつまでに終わるかについては、今断定的に申し上げることはできません」
結論が出る時期についての明言は避けましたが、永岡桂子文部科学大臣は、次のように話しました。
永岡文科大臣:「情報収集、質問の手続きの途中であっても、解散命令を請求するに足る事実関係を把握した場合には、速やかに裁判所に対しまして、解散命令を請求することを検討」
手続きの途中でも解散命令に足りる事実があれば、速やかに請求を検討する姿勢を示しました。
この議論を傍聴するために、国会議事堂に向かう男性の姿がありました。
橋田さん:「旧統一教会側は、僕の苦しみは知らないんですよね。逆に、彼なんかが同じ苦しみをしたら、どうなるか分からないと。もう、それだけです」
高知から上京してきたのは、元妻が旧統一教会の信者で、10年ほど前に妻と離婚した橋田さんです。
橋田さんは12日、初めて公の場でつらい思いを赤裸々に語っていました。
■元妻が“1億円献金”…被害男性 国会傍聴で涙
橋田さん:「普通の家庭が、統一教会のためにどうしてと、僕は思うんですよ。結局、僕も苦しめられ、長男も苦しめられ、次男も苦しめられ、本当にすごいつらいというか。もう、どこにも訴えるところがないんですよ。もう僕はね、教団自体が殺人鬼だと思う。すみません。これ以上言うと、涙も出ますので。けれど、絶対に若い人の命を救わないといけないと思って始めました」
元妻の献金は1億円に上り、家族はバラバラ。長男は2年前に自ら命を絶ちました。その想いを伝えるため、名前も顔も隠さずに会見を開いた橋田さん。
一体、何が語られるのか?自分の目で確かめるために、国会議事堂へと向かいました。
立憲民主党・山井和則衆院議員:「きょう、橋田達夫さん、傍聴席にも、高知県からお越し頂いております。この高知新聞にもございます、息子の命まで奪われたということで、妻の入信で家庭崩壊。30年前に奥様が入信をされて、今日までに被害総額は献金も含めて約1億円でございます」
国会の場でも取り上げられた橋田さんの過酷な現状。この様子をうつむきながら聞く橋田さん。時折、眼鏡を外して、涙を拭う姿もありました。
山井衆院議員:「被害者も含めて、私たちはていのいい引き伸ばしかなと。なぜなら、30年間私も含めた国会議員や行政は、国民を守る側より統一教会を守る側に立ってきたのは、残念ながら事実なんですよ」
岸田総理:「旧統一教会を守るなんてことは、全く考えていないということは、改めて強調させて頂いております」
傍聴を終え、会見を開いた橋田さん。16日、意外な人物が突然、自宅に来たことを明かしました。
■勅使河原氏…アポなし訪問「メディア出ないで」
橋田さん:「高知の統一教会から、勅使河原さんが『会いたい』と。いや、僕は日曜日会えないと。きょう、東京来る予定でしたからと言ってあったら、突然一人でマスクを外して来たんですよ。4時すぎくらいですか」
旧統一教会の勅使河原本部長の突然の訪問に、橋田さんは恐怖を感じたといいます。
橋田さん:「(Q.勅使河原氏が日曜日の夕方4時ごろ直接来た?)そうです、きのうです。だから、僕もびっくりして、警察呼んだし」「(Q.第一印象は?)勅使河原が来たんで。スッとこう、もう敷地に入ってきましたんでね。怖かったです。バックさげてましたからね。中に何が入っているか分からない。統一教会の強引さ・密室さ、あれはもうやめないと」
マスクを着けずにやってきたという勅使河原氏。今月4日、橋田さんについて、こう話していました。
勅使河原氏:「高知の問題に関しては、私が直接対応します。基本的には、教会が話も聞かないということは、あってはならない。当然、何が起きたか真摯に耳を傾けて、事実関係を明確にして。私どもが改めるべき点は改め、もし返金が必要であれば、それに応じる。これが基本ですから」
自ら直接対応すると話していた勅使河原氏。橋田さんに話した内容は…。
橋田さん:「きのう、勅使河原さんも『僕は(橋田さんに)メディアに出てほしくない』と、はっきり言いました。でも、僕はどんどん出ますよ。きのうも(勅使河原氏に)言いました」「(Q.傍聴していた時に、目頭を押さえていた)悔しいです。悔しさですね。こういう宗教があったから、犠牲者が出たと。そこを思いましたね。こういう宗教がなかったら、楽しい人生があるんじゃないかなと思って。やっぱり、子どものことを思いましたね」
(「羽鳥慎一 モーニングショー」2022年10月18日放送分より)
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