陰性でも強制隔離の日本人男性 共産党大会目前“ゼロコロナ強行”(2022年10月13日)

陰性でも強制隔離の日本人男性 共産党大会目前“ゼロコロナ強行”(2022年10月13日)

陰性でも強制隔離の日本人男性 共産党大会目前“ゼロコロナ強行”(2022年10月13日)

 中国・上海で働く日本人の男性が突然、連れてこられた新型コロナ拡大防止を理由にした隔離施設です。ベッドはすのこに薄いマットを敷いただけ。陰性にもかかわらず、およそ1週間部屋を出られません。厳しい隔離の背景にあるのは、まもなく行われる5年に1度の中国共産党大会です。

 中国で再び「ゼロコロナ」の引き締めが強まっています。

 町のあちらこちらにあるのは隔離施設。張り紙には日本語も書かれています。

 上海で働く日本人男性:「(Q.今どこにいる?)隔離施設です」

 まさに今、隔離施設に入れられている日本人男性に話を聞くことができました。

 上海で働く日本人男性:「2日前の夜6時半に、住んでいる地域の居住委員会から連絡があり、『あなたは陽性者の濃厚接触扱いになるので、今いる場所から動かないで下さい』と」

 その時、男性は職場にいましたが、そのまま隔離施設に入れられたといいます。

 上海で働く日本人男性:「(Q.自宅にも寄らず隔離施設に連れて来られた?)そうです」

 男性は複数回、検査を受けて結果は陰性。それでも自宅に戻ることは許されません。

 さらに隔離施設、必ずしも快適といえるところばかりではないようです。

 上海で働く日本人男性:「このベッド、すのこの上にマットというかシーツというか、非常に薄いものしかなくて、ほとんど固いところで寝る」

 男性が入る隔離施設は簡易的に作られたプレハブ小屋で、隙間風も多いといいます。

 上海で働く日本人男性:「いわゆる収容所みたいな、日本でいうと。(隔離される施設は)隔離ホテルのようなイメージがあったので、プレハブの“野戦病院”にずっといるのは、さすがにちょっとつらい。(隔離は)今、2日目なので6日」

 中国では確かに、ここに来て確認される陽性者の数が増えてきています。ただ、それでも日本と比べるとその数は決して多くありません。

 それなのに、なぜ引き締めが強まるのでしょうか。

 答えは政治の季節だからです。3日後、中国では5年に1度の共産党大会が開かれるのです。

 こちらが習近平政権の10年の成果を展示する展覧会となっています。真ん中に大きなディスプレイがあって、習近平主席の実績を称えるビデオが流されています。

 展覧会だけではありません。

 CCTV4ドキュメンタリー「領航」:「大国のリーダーの心の中で、最も重いのが『人民』という言葉です」

 国営の中国中央テレビでは、習近平政権10年の実績を称えるドキュメンタリー番組が数多く作られ、放送されています。

 16日から開かれる党大会は、最高指導部の人事を決める最重要会議。

 これまで、トップの総書記は2期10年で退くのが慣例となってきましたが、習近平総書記、異例の3期目に入るのが確実な情勢です。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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