【独自】異例の展開続いたシダックスTOB成立へ 創業家と取締役会の対立ようやく解消|TBS NEWS DIG
給食大手のシダックスの株式取得を目指し、食品宅配のオイシックスが実施しているTOB=株式公開買い付けが成立する見通しとなったことがJNNの取材で分かりました。
記者
「シダックスの創業家と取締役会が対立する異例の展開が続いていたTOB。先ほど取締役会は反対意見を取り下げ、ようやくTOBが成立する見通しとなりました」
食品宅配大手・オイシックスはシダックス株の最大33%余りの取得を目指し、TOBを実施しています。
シダックス創業者の志太勤氏は1か月前、私たちの取材に対し、シダックスの稼ぎ頭である給食事業、特に病院給食でオイシックスと協業することで強くなれると語っていました。
シダックス創業者 志太勤 取締役最高顧問(先月12日)
「(シダックスは)病院給食の方だけが弱いから、これをオイシックスに応援してもらって、(オイシックスに)野菜をどんどん我々に供給してもらう。(そうすると)シダックスは強くなる」
志太氏が期待を寄せるオイシックス。オイシックスが創業直後の2000年、インターネットバブルが弾け、資金調達に苦労していた時期に出資をしたのがシダックスでした。
シダックス創業者 志太勤 取締役最高顧問(先月12日)
「オイシックスの社長さんと我々は、若い時、彼が仕事をするときに一緒になってやった関係。オイシックスが、じゃあバックアップしてあげましょうという話をしてくれているわけで、じゃあ、お願いしますねという話であって」
志太氏は気心の知れたオイシックスの高島社長を頼ろうとしたとみられます。しかし、オイシックスからのTOBに対し、シダックスの創業家と取締役会が対立します。
対立点は、シダックスの稼ぎ頭「給食」事業の扱いです。▼オイシックスとの協業を進めたいシダックス創業家と、▼他社との協業も含め、公平に検討するべきだとする取締役会が対立。というのも、シダックスの「給食」など、フード事業は年間20億円もの利益をたたき出す、他社が羨む優良事業です。
▼「外食」は来客状況次第で売上が大きく変動しますが、▼学校や施設への「給食」は契約が済むと売上が安定するのが大きな魅力です。
オイシックスは二度にわたりTOB期限を延長。関係者によりますと、シダックスの創業家と取締役会などで協議を重ねた結果、対立点のフード事業について「オイシックス以外の企業との協業も含め、公平に検討する」という条件を加えることで合意したということです。シダックス株を保有する投資ファンドも、この合意を受け入れ、異例の展開となってきたシダックスへのTOBは成立する見通しとなりました。
ただ、一度こじれたシダックスとオイシックスの関係が修復され、協業が順調に進むかは不透明な状況です。
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