“親ロシア派”地域で住民投票実施 ロシア編入に「90％前後が賛成」 ゼレンスキー大統領は「茶番劇」と非難｜TBS NEWS DIG
ウクライナの4つの州で強行されたロシア編入を問う「住民投票」。親ロシア派は「90%前後」が編入に賛成したと主張し、ウクライナのゼレンスキー大統領は「茶番劇」だとして、その正当性を否定しました。
ドネツク州やザポリージャ州などウクライナ東部や南部のロシア側支配地域で23日から強行された「住民投票」。27日に投票が終了し、開票作業が進むと…。
ヘルソン州やザポリージャ州など4つの州でそれぞれ「87%から99%」が編入に賛成した、とする親ロシア派の暫定結果が出ました。
「ドネツク人民共和国」トップ プシーリン氏
「2014年から夢見ていた。今日は歴史的な日だ。私たちの母国・偉大なロシアと再び一緒になれるのだ」
結果を受け、ロシアのプーチン大統領は30日にも併合を宣言するとの見方が出ています。また、ロシアの上院議長も併合に向けた法案を来月4日に審議する予定だとしています。
これに対し、ウクライナ側は…。
ウクライナ ゼレンスキー大統領
「占領地域で起きた茶番劇は“住民投票の真似事”とも言えない。そこで結果として宣言されたことは、あらかじめわかっていたことだ」
ゼレンスキー大統領が「ウクライナの領土を新たに併合するための準備」だと非難。「住民投票は茶番劇」だとして、その正当性を否定しました。
さらにアメリカ・ニューヨークでは…。
アメリカ国連大使
「ロシアによる偽の“住民投票”が受け入れられてしまえば、私たちでは閉じることのできない『パンドラの箱』が開くことになります」
「住民投票」についての国連安保理の緊急会合が開かれ、アメリカは領土の変更を認めないよう求める決議案を安保理に近く提出することを表明しました。
一方、ロシアでは、プーチン大統領が21日に表明した予備役の「部分的動員」の余波が続いていて、隣国ジョージアやフィンランドに国外退避する人々が後を絶ちません。
ジョージアに退避した ロシア国民（43）
「24時間かけて国境を越えました。多くの若い男性を見かけました。私は戦いたくないし殺したくもないので、（ロシアを）去ることを決めました」
ジョージアに退避した ロシア国民（26）
「帝国を築きたい男のために手を血で染めたくないし、ひつぎに入って戻ることになりたくもない」
AP通信は、21日以降、19万4000人以上のロシア国民が退避したとしていて、ロシア国内の混乱も広がっています。
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