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【独自】トトロの森「ナラ枯れ」急拡大…5mmの虫原因 “ドローン&AI分析”で対策も【もっと知りたい!】(2022年9月28日)
今、山の木々が突然、枯れる「ナラ枯れ」が全国に広がっています。住宅街に迫る危険を取材しました。
■“ナラ枯れ”急拡大 トトロの森ピンチ
埼玉県の「トトロの森」に来ています。緑が生い茂っていて、ジブリの世界観が漂っています。この森で今、とある問題が急拡大しているといいます。
ジブリ映画「となりのトトロ」の舞台ともなったこの森に、一体何が起きているのでしょうか?森の関係者と共に上空から見てみると…。
トトロのふるさと基金・児嶋翼さん:「(Q.ほとんどが緑ですけど、一部色が変わっていますね)本来、赤くというよりは、黄葉という形に秋はなるので。点々と見えるのは、すべて“ナラ枯れ”」
「ナラ枯れ」とは、文字通り、ナラの木などが枯れる木の伝染病です。トトロの森がある狭山丘陵全体で、被害が拡大しているといいます。
児嶋さん:「(Q.葉がもう完全に枯れてしまっている)茶色になっているのは生き返ることはない」
森を歩き、下から見上げても、葉がほとんど枯れてしまっていて、一部は空が見やすくなっています。
トトロの森では今年、446本でナラ枯れを確認。去年のおよそ2倍です。反対に木の下を見ると、たくさんの木くずがあります。これが“ナラ枯れ”をしている木の特徴だといいます。
■“5ミリの虫”原因…倒木の恐れも
児嶋さん:「穴が見えますかね。これは『カシノナガキクイムシ』という虫が木の中に入り込んだ時に出てきた木くず。『カシノナガキクイムシ』が持っている“ナラ菌”が枯れる原因」
木を枯らす「カシノナガキクイムシ」とは一体?
児嶋さん:「細長い虫が『カシノナガキクイムシ』」「(Q.結構小さいですね?)5ミリ程度と、かなり小さいです」
「カシノナガキクイムシ」は、体こそ小さいのですが、数百匹集まることで、どんな大きな木も枯らします。トトロの森では、木の周りを飛ぶ虫をクリアファイルに当てさせ、落ちてきた虫を粘着シートで捕獲する仕掛けを施しています。
しかし、費用や労力の面で、すべての木をケアすることはできません。枯れてしまった木は、倒木の恐れがあるため伐採します。
児嶋さん:「倒木したら人に当たる以前に、家を壊してしまうこともある。すぐ対処しなきゃいけない」
伐採費用は1本、数万円から、場所によっては20万円掛かることも。作業できるのは、一日1本程度が限界だといいます。
児嶋さん:「枯れた場合、近隣に被害を及ぼす可能性のある木」「なんとしても、防がなくてはいけない」
住宅だけでなく、電線への影響も心配です。そのため、この高さまで育った木の場合、伐採することは、安全性の面でできません。
そのため、木を枯らさないということが非常に重要だといいます。
児嶋さん:「(Q.守る自然は多いのに、人手と資金は少ない?)トトロの森は10ヘクタール以上ある。3、4人のスタッフで見回っても1週間以上掛かる。1週間後には『あ、枯れちゃった』みたいな木が、どんどん今の時期出てくる。見回りの終わりはない」
■“希望の光”ドローン&AI分析で対策
管理者が目視で確認しなければならず、被害の全容把握が困難なナラ枯れ。しかし、それを解決する希望の光が…。
その最新の研究を見に訪れたのが、東京大学が管理する“富士癒しの森研究所”です。力を入れているのは、高解像度カメラを積んだドローンを使った空からの調査です。
現在、東京大学と民間企業が手を組み研究しているのは、AIによるナラ枯れの“自動抽出システム”です。
東京大学・三浦直子助教:「ドローンの良いところは広い範囲を一度に見ることができること。様々なセンサーを使うことで、人の目では見切れない部分の情報を得られる」
実際、どんなものが撮影できているのでしょうか?
元々は、このサイズの写真ですが、拡大すると葉の形や枚数が違うのが分かります。AIによる診断には、ここまで詳細に見える画像が必要なのです。さらに…。
人間の目では分からない木の温度。枯れている木や枯れかかって弱くなっている木は、水分を出す機能が弱まっているため、周りの木と比べ、温度が高くなるといいます。
短時間に効果的な調査ができるドローン。問題を抱える自治体などからも声が掛かっているということです。
三浦助教:「使う機体・センサー・飛び方・データ処理など、統一が図れない。1つのモデルを作ったから、全国どこでも使えるとはならない。今年度中には、なんとか形にしたいと思っています」
(「グッド!モーニング」2022年9月28日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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