無人探査機が小惑星に“体当たり”「地球防衛実験」 地球規模の危険に備え(2022年9月27日)

無人探査機が小惑星に“体当たり”「地球防衛実験」 地球規模の危険に備え(2022年9月27日)

無人探査機が小惑星に“体当たり”「地球防衛実験」 地球規模の危険に備え(2022年9月27日)

 NASA=アメリカ交通宇宙局が地球に衝突する恐れがある小惑星の軌道を変えるため、探査機を“体当たり”させる実験を行いました。果たして、その結果は。

 モニターに映る小惑星。この後、徐々に近付きます。

 26日、NASAが行った実験は、まるで映画の一コマ。

 小惑星に無人の探査機を体当たりさせ、小惑星の軌道を変えました。

 この実験の目的は、地球に近付く小惑星が現れた際、軌道を変えて衝突を避けること。

 成功すれば、地球規模の危機を避けることができそう。

 ただ、我々の目の前には、もっと差し迫った危機があります。

 カリブ海に浮かぶキューバ。26日、新たに発生したハリケーン「イアン」が接近し、激しい雨と風に見舞われました。

 地元住民:「とにかく危険です。ビーチに住んでいる人は水が高く上がるので、街中に移動します」

 40メートルを超す風が吹くなか、住民はバスで高台に移動。

 中米だけではありません。

 25日、スペインには熱帯性暴風雨「エルミネ」が接近。町は泥につかり、住民1人が死亡しました。

 ムルシア市・緊急事態局の担当者:「洪水で建物が崩れ、男性は自宅の中庭で遺体で見付かりました」

 フィリピンでは25日、台風「ノル」が上陸。救急隊員を含む、少なくとも6人が死亡したといいます。

 住民は:「以前の洪水はここまで大変ではなかった。同じ境遇の家族が非常に多いため、避難場所を見付けるのも大変です」

 人々に向かい猛威を振るう嵐は、地球に接近する小惑星と、どこか似ています。

 探査機をぶつけ、軌道を変えるように嵐を制御する方法はないのか。実は実験例があります。

 1947年にアメリカ海洋大気庁が行った「シーラス」と呼ばれたプロジェクト。

 大量のドライアイスを、航空機からばらまきました。

 するとハリケーンは、フロリダの先で急に進路を反転させたというのです。しかし、問題も。

 このハリケーンはジョージア州のサバンナに上陸。壊滅的な被害をもたらし、実験への非難が相次いだというのです。

 やはり、地道に備えるしかないのか。ハリケーン「イアン」の接近が予想されるフロリダ州では、土嚢(どのう)を準備する人々の姿が。大量の木材を購入する人もいます。

 フロリダ州の住民:「窓を覆う材料を買います。直撃コースになりそうなので、少し心配です」

 結局、大量消費につながるのか。もっと根本的な対処も考えるべき時かもしれません。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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