岸田総理「熱い情けの人」友人代表の菅前総理 安倍氏との秘話も…国葬 4300人参列(2022年9月27日)
安倍元総理の国葬は日本武道館で現在も行われています。周囲では交通が一部規制されトラブルが多発。生花店は開店以来の忙しさになるなど想定外の事態となっています。
安倍晋三元総理の遺骨は、ゆっくりと、喪主である昭恵夫人の胸に抱かれ、式壇の前まで運ばれました。
式壇は安倍元総理が愛したという富士山をイメージして作られ、本人が着用していた議員バッジも安置されたといいます。
国葬には、秋篠宮さま、紀子さま、次女の佳子さまら、皇室から7人が参列されました。コロナ禍での国葬とあって、マスク姿でした。
会場を見渡すと、ほとんどの人がマスク。もちろん、儀仗(ぎじょう)隊も。
天皇皇后両陛下と上皇ご夫妻は、皇室の慣例でそれぞれ侍従を派遣されました。
松野官房長官:「ただ今より、故安倍晋三元総理の国葬儀を執り行います」
国内外からおよそ4300人が参列したとみられる国葬。森元総理や小泉元総理なども参列しました。
会場に安倍元総理の生前の姿が映し出される場面も。安倍元総理のピアノにのせて、これまでの足跡が紹介されました。
国葬には、安倍元総理が取り組んできた拉致問題の拉致被害者家族会の横田早紀江さんたちの姿も…。
式壇には、拉致被害者救出の思いを表すブルーリボンバッジも安置されているそうです。
岸田総理、衆参両院議長ら「三権の長」が追悼の辞を述べました。
葬儀委員長・岸田総理大臣:「安倍さん、あなたは、まだまだ長く生きていてもらわなければならない人でした。一途な誠の人、熱い情けの人であって、友人をこよなく大切にし、昭恵夫人を深く愛したよき夫でもあった、あなたのことを、私はいつまでも懐かしく思い出すだろうと思います。そして日本の、世界中の多くの人たちが『安倍総理のころ』『安倍総理の時代』などと、あなたを懐かしむに違いありません」
そして、安倍政権で長く官房長官を務めた菅前総理も友人代表として…。
友人代表・菅前総理大臣:「総理が官邸にいるときは、欠かさず、一日に一度、気兼ねのない話をしました。今でもふと、ひとりになると、そうした日々の様子が、まざまざとよみがえってまいります。深い悲しみと、寂しさを思います。総理、本当にありがとうございました。どうか安らかにお休みください」
秋篠宮さまら皇族方によって花が供えられました。
そして、喪主の昭恵夫人。花を供えると、夫・安倍元総理の遺影を見上げ、深々と頭を下げました。席に戻る際には、こらえきれなかったのか、鼻をすするような仕草も見せました。
この国葬を巡り、都心では厳重な警備が行われています。
靖国通りでは、午前9時から交通規制が開始。交差点の信号にはカバーがかけられ、最寄りの地下鉄の駅も警備のため封鎖されました。
いつもと違う環境に、混乱も…。
警察官:「きょうは大変申し訳ないんですけど、迂回(うかい)をお願いできますか?」
動員された警察官は、最大でおよそ2万人。凶弾に倒れた元総理の国葬で、万が一のことがあってはならないと、今年5月のクアッド、日米豪印の首脳会議を上回る規模となっています。
また、国葬会場から直線距離で2キロあまりに位置する迎賓館では…。
岸田総理大臣:「モディ首相におかれましては、今回の訪日、そして安倍元総理の国葬儀へのご参列、心から感謝申し上げます」
国葬に伴い行われた弔問外交は2日目を迎え、岸田総理はインドのモディ首相や、EU=ヨーロッパ連合のミシェル大統領、またオーストラリアのアルバニージー首相らと、1人およそ15分の“マラソン会談”を行いました。
岸田総理:「安倍元総理の遺志を継ぎ、自由で開かれたインド太平洋の実現に向け、日本とオーストラリアの連携をより一層深化させていきたいと思っております」
岸田総理は国葬が終わった後、迎賓館に戻り、海外からの弔問を受けることになっています。28日も、モロッコやカンボジアなど首脳会談を行う予定です。
かつてない警備。私たちの暮らしにも影響が出ています。
葵交通・田中秀和社長:「きょうは特にデモも行われます。想定外の部分があるかと思います。何とぞスムーズな進行をお願いします」
杉並区にあるタクシー会社です。
都心環状線の大部分が通行止めとなり、デモも行われます。これまでに経験したことのない交通規制に不安も隠せません。
葵交通・田中秀和社長:「正直どうなるか、想像がつかない状態」
午前9時半過ぎ、一般献花が始まりました。時間を追うごとに、行列はどんどん伸びていきます。その途中では、トラブルも起きていました。
献花に来た男性、デモ隊へのクレームを警察に申し立てています。
献花に来た男性:「今献花してきたんだぞ」
警察:「すみません。こちら通路なので立ち止まらずお進み下さい」
皆さん、覚悟のうえの行列です。
献花に来た人:「きょうはこんな靴を履いて用心してきました。お参りにはちゃんとした靴を履くが用心してきた」
こちらは、覚悟していましたが“想定外”でした。
ずらりと並んだ色とりどりの花。生花店です。店は半蔵門駅近くにあり、献花台へ向かう道すがらにあります。3割仕入れを増やして準備していましたが…。開店以来、初の忙しさとなっていました。
花を買いに来た客:「安倍さんは、いつも黄色と青を基調としたネクタイをしめていた印象があったので、黄色と青を基調に選びました」「残っているやつをとにかく」
生花店スタッフ:「どこまで並んでいるんですか?」
ディレクター:「もう道を出て…」
生花店スタッフ:「わ!奥までですか!大変!」「覚悟はしていましたね」
周辺一帯は、コンビニもこんな状態です。
仕入れを3割増やしたものの、それでも足りず、系列店から花を分けてもらいに行きました。
社長:「本当に申し訳ない…。完売なので今すぐ新橋(の店)から少しでも取ってこようと思って。申し訳ありません」
きりしまフラワー半蔵門店・小黒厚司店長:「順調にこなせるかなとは思ってたんですが、そこまで甘くはなかったですね」
朝から戦々恐々としていたタクシー会社。池袋で乗車した男性。日本橋の会社へ向かいますが…。
客:「時間がないから、今から急いで会社に行きたい」
運転手:「都内は高速道路が全部通行止め」
首都高が通行止めとなり、普段なら20分で行ける場所が30分以上の道のりとなってしまいました。
客:「午後1時到着の予定。客に『申し訳ない。待って下さい』と。お金をかけて迷惑をかけて、そこまでやる必要ある?」
客:「(Q.やっと到着したが?)しょうがない…」
通行規制の道に面するレストラン。不安を隠せません。
ラ・フェスタ、横山和俊さん:「献花台がそこにある。お花置いてすぐ食べて帰る気持ちになれるのか」
そもそも、店の前から献花台へ一方通行になるという話もありました。その不安に反して、午前中からにぎわいを見せていました。
客:「献杯」「献花が終わってちょうどあったので」
ラ・フェスタ、横山和俊さん:「厳重な警備態勢は一度も経験したことないから読めない」
店前の道路は想定していたものと逆の一方通行になり、献花から帰る客が利用できるようになっていました。
生ものも多く、仕入れの廃棄を心配していましたが…。昼を過ぎた段階で、想定以上の売れ行きとなりました。
ラ・フェスタ、横山和俊さん:「今のところ一安心。あと4時間、この状態で続いてくれれば在庫もなくなる」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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