高速パトロール隊に密着! 緊迫の“落下物”回収…タイヤ「バースト」で緊急退避も【羽鳥慎一 モーニングショー】(2022年9月26日)

高速パトロール隊に密着! 緊迫の“落下物”回収…タイヤ「バースト」で緊急退避も【羽鳥慎一 モーニングショー】(2022年9月26日)

高速パトロール隊に密着! 緊迫の“落下物”回収…タイヤ「バースト」で緊急退避も【羽鳥慎一 モーニングショー】(2022年9月26日)

 3連休最終日の25日、各地で行楽日和となり、観光地や高速道路が混雑しました。高速道路の安全を守る「パトロール隊」に密着しました。大きな事故につながりかねない危険な現場もありました。

■“3連休最終日”高速道路は大渋滞

 台風15号が通り過ぎ晴天に恵まれた25日、箱根は多くの人出でにぎわいました。

 観光名所「大涌谷」に続く道は大渋滞。あまりの車列の長さに途中の駐車場に車を止め、歩いて登る人もいます。

 観光客:「(駐車場待ちの車が)並んでそうで。下の無料駐車場が空いてて、そっちのほうが早いんじゃないかって」「(Q.暑いですよね?)暑いですね。体感歩くとやっぱり…」「30℃くらい…」

 渋滞は、帰りの高速道路でも…。

 東名高速では、最大34キロの渋滞が発生。渋滞は、夕方ごろまで続きました。

 3連休最終日で交通量が増え、至る所で事故やトラブルが相次ぎました。

 秋の行楽シーズンのとともに増加する事故や故障などのトラブル。

 その最前線で、日夜、高速道路の安全を守っているのが「NEXCO東日本高速パトロール隊」です。

■命がけ作業 スーツケースが道路に

 指令所:「落下物入りましたので対応願います。落下物は関越の上り76.5。中分(中央分離帯)ですが、プラスチック製の板の落下」

 高速道路上のトラブルで多いのが、落下物です。走行中の車が落下物に乗り上げたり、タイヤに巻き込んだりして、大きな事故につながる可能性があります

 隊員:「落下物、関越道上り76.5。中分(中央分離帯)に“板”。了解どうぞ」

 この日も、次々と指令所から無線が入ります。

 隊員A:「中分(中央分離帯)あれかな?」
 隊員B:「あれか?」
 隊員A:「はい、停止」

 パトロールカーを路肩に停車。現場に到着すると、白いプラスチックのかたまりが落ちています。落下物は中央分離帯の中にあるため、撤去するには隊員が車道を横断しなくてはなりません。

 回収する隊員:「移動完了、2段階」

 すぐ横を時速80キロから時速100キロの車が次々と走行するなか、横断するタイミングを計る隊員。もう1人の隊員は、安全を確保します。

 安全確保する隊員:「プラドとレクサスです」

 回収する隊員へ合図。すると、車道を横断し…。

 回収する隊員:「排除完了」

 走行する車の合間を縫って横断し、迅速に落下物を回収します。回収したプラスチックのかたまりは、スポイラーと呼ばれる車の部品です。

 車の部品は、走行中の熱や劣化ではがれ落ちることがあり、落下物の中でも多いといいます。

 隊員:「車両部品だったり、角材なんかよく落ちていますね。まだ本線じゃなくて良かったんですけどね。本線だったら確実に(車が)乗り上げていますよね」

 さらに、こんなものまで…。

 隊員:「ん?左」

 何かを発見する隊員。停車し、向かった先には、大きなスーツケースがありました。

 走行中、窓を閉め切っていると、車に積んでいるものが落ちても気付かない場合があるといいます。

 隊員:「特にこういった硬いものだと、乗り上げてしまったら、車がハンドルをとられて、それでまた事故とかが起きてしまうので。こういうものも、特に非常に危ないものとなりますね」

■目の前で“鉄パイプ”に車が…

 さらに、危険な落下物が。

 隊員B:「この先、落下物情報です。走行注意して下さい」
 隊員A:「あれだな、路肩進入」
 隊員B:「パトロールカー路肩進入します」
 隊員A:「鉄パイプみたいなの」

 車道の真ん中に、長さ1.5メートルほどの鉄パイプが。すると、車が鉄パイプに乗り上げ、跳ね上がった鉄パイプが、車道を転がります。いつ事故につながるか分からない危険な状況です。

 隊員は、タイミングを見計らい迅速に排除します。

 回収した鉄パイプは、何度も車が乗り上げたのか、曲がっていました。

■高さ3メートルの巨大タンクが落下

 隊員:「指令落下物、対向確認。高速隊パトカー先着を確認。指令のタンクは、すでに路肩内に移動済み。付近渋滞中、どうぞ」
 隊員:「パトカーこの先、落下物のため、路肩を緊急走行中です」

 対向車線の渋滞を引き起こしている原因は、高さ3メートルほどの巨大なタンク。走行中にトラックから落下し、車道をふさいでいました。

 警察隊がタンクを回収したものの、付近には破片が散乱。走行中の車が踏んでしまうとパンクの原因になります。

 隊員A:「これ、渋滞はけないよな。絶対に。やるんだったら1回(車を)止めないとだよね」
 隊員B:「止めないと、できないですよね」

 車が途切れず、撤去作業ができないため、一時通行止めにすることに。1人が後方で車を止めている間に、もう1人が素早く破片を撤去していきます。

 作業が終了すると、一時的に渋滞は発生したものの、大きな事故にはつながりませんでした。

■故障車を運搬する車まで“バースト”

 高速道路上の故障で、暑い時期に特に多いのがタイヤの「バースト」です。

 空気圧不足やゴムの劣化により、走行中にタイヤが破裂し、場合によってはハンドルがとられ事故につながる可能性があります。

 指令所:「80.5のマイクロバス、右前輪バースト。なお、乗員については高校生が十数名、引率の先生1名となります」

 猛暑のこの日、マイクロバスがバーストしているという無線が。現場に到着すると、右前のタイヤが破裂した状態で停車していました。

 バスは陸上部の合宿へ向かう途中だったといいます。

 バスを運転していた先生:「右の前タイヤが破裂したんでしょうね。ハンドル取られたので、ヤバいなと思って、すぐ路肩に寄せて。陸上部のバスで、試合とか合宿とかこれ使ってて。整備もしっかり学校側もしてくれてるので、びっくりしました」

 タイヤ交換のため、業者を待っている状況だといいます。

 先生:「とりあえずけがとか、今のところ、そういうのはないので。ここで待機してるのも怖いですよね」

 生徒13人が乗ったマイクロバスの横をトラックや乗用車が猛スピードで通り過ぎていきます。

 安全を考え、先生は代わりのバスを手配することに。

 先生:「学校側にマイクロ(バス)で、来てもらうようにしました」
 隊員:「かしこまりました。大体、何分くらい?」
 先生:「20分~30分かかると思う」
 隊員:「じゃあ、もしかしたら業者さんのほうが、早く着いてしまうかもですね」

 その後、手配したバスよりも修理業者が先に到着。すぐ脇を高速で車が通り抜けるなか、必死の作業が続きます。

 15分後、タイヤ交換が終了。バスは無事走り出すことができました。

 タイヤトラブルは乗用車やバスだけではなく…。

 隊員A:「(車が)避けたかな、いる?じゃあ(電光掲示板)『右へ』にしちゃうね」

 故障車を運搬する車までバースト。ドライバーが自力で修理できたため、パトロール隊は修理が終わるまで安全を確保します。

 隊員A:「上り86.1の故障車、修理完了離脱。処理は終了、どうぞ。これだけ暑いと、救助する側も故障しちゃうね」

■外国人“立ち往生”…英語で対応

 高速道路上での立ち往生は、タイヤトラブルだけではありません。

 隊員A:「何かいない?」
 隊員B:「なんか止まってますね。3番『右へ』出します」
 隊員A:「あれ、いるよね」
 隊員B:「はい、はみ出してる。運転手さん、そのままお待ち下さい!はみ出さないで下さい!」

 パトロール中の隊員が発見したのは、路肩に止まった軽自動車。

 隊員が、ドライバーに声を掛けると…。

 隊員:「すみません、ネクスコのパトロールです。どうかされましたか?」
 ドライバー:「あぁ…」
 隊員:「あ、バッテリー」

 バッテリーのトラブルで、車が動かなくなってしまったといいます。修理のため、ボンネットを開けようとしますが…。

 隊員:「バッテリートラブルで、今ブースターあるようですが、ちょっと、ボンネットの開け方が分からないみたいで…」
 隊員:「どこ出身ですか?ホンコン?チャイナ?」
 ドライバー:「ベトナム!」
 隊員:「ベトナム!OK!」

 ドライバーは日本語が分からないため、隊員は英語で対応します。

 隊員:「ディス アンダーバッテリー。シートアンダー」

 エンジンを始動しようと試みますが…。

 隊員:「エンジンスタート。ダメかなぁ…」
 隊員B:「ちょっとエンジンかかんないみたいです」
 隊員A:「オイルふいてるよ」
 隊員B:「オイル?」
 隊員A:「うん、オイルふいてるよ」
 隊員B:「じゃあ、エンジントラブル」
 隊員A:「(業者)呼んだほうが、いいよ」

 車を確認すると、バッテリーだけではなくエンジンも故障しているようです。隊員がドライバーの代わりに、修理業者を呼び…。

 隊員:「45ミニッツ、レッカー。45ミニッツ」
 ドライバー:「OK!」
 隊員:「ディス ベリーホット。暑い。ウォーター」
 ドライバー:「ありがとうございます」

 修理業者が到着するまでの間のドライバーの安全を確保し、その場を離れました。

 相次ぐ車のトラブル。大きな事故にもつながりかねないため、高速道路を走行する際には注意が必要だといいます。

 ネクスコ・パトロール関東 高崎事業所 松成賢太郎隊員:「定期的に点検に出していれば、そういうのを防げるんですけども。エンジンなどの内部、車両の下部もちゃんと見てもらって。ボルトが緩んでいないかとか、オイルがしみていないかとか、事前に随時確認して、車を運転するということに責任を持って走行してほしいですね」

(「羽鳥慎一 モーニングショー」2022年9月26日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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