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二極化進む住宅価格 都市部は今後も上昇傾向(2022年9月24日)
31年ぶりに上昇に転じた住宅価格の今後の動きと円安から円高への転換期について、経済評論家の加谷珪一さんにうかがいます。
■マンション価格上昇の要因は? いつまで続く?
高島)
国交省が発表した全国不動産価格の指数ですが、突出してマンション価格が上がっていますが、価格上昇の要因は何ですか?
加谷氏)
1つはインフレで、いろんな物の値段が上がっていますが、そうなるとやっぱり資産を守りたいという方が増えてきて、不動産も値上がりするだろうということで、買う方が増えているんですね。あとマンションが非常に値上がりしているのは、都市部の地価上昇が顕著でして、これは二極化していて都市部は人口流入が多く値上がりしやすくて、そうじゃないところは、それほどでもないという結果を反映したものではないかと思います。
高島)
グラフを見ますと、2013年頃から右肩上がりですよね
加谷氏)
そうなんです。実はマンション価格はアベノミクスがスタートして以降、ずっと値上げしていて目立って下がった時期はないんですよね
高島)
今後も上昇傾向というのは続いていくんでしょうか?
加谷)
来年少し不景気になるという予想もあって、落ち着くという意見もあるんですが、ただ5年ぐらいのスパンで見ると、やっぱりジワジワ上がっていく傾向は変わらないのではないかと予想しています。
■政府の円安介入の効果は?
高島)
この不動産売買にも影響するのが金利ですが、低金利政策で住宅ローンも低く抑えられる一方で、気になるのが円安の動きです。
板倉)
おととい政府と日銀は為替介入を行いましたが、そのタイミングは、日銀が金融緩和策の維持を表明しまして145円台後半まで円安が進んだ時でした。ここでドル売り円買いを行いまして、その結果、一時一気に5円ほど円高方向に振れたですが、その後再び143円台まで戻しているという状況です。加谷さん、為替介入の効果というのはあったのでしょうか?
加谷氏)
確かに145円から140円まで、5円ほど戻しましたから効果はあったとも言えるんですけれども、もう少し長い目で見るとその効果は限定的ではないかと思います。というのは、いま円安が進んでいる要因というのは日本とアメリカの金利差、つまり日銀がゼロ金利政策を続けているということが一番大きい要因なんですね。この部分が変わらないと、なかなか本格的に円高に転換するというのは難しいのではないかと思います。
高島)
こういった政府の介入というのは何回もできるわけではないんですよね?
加谷氏)
今回の介入はドルを売って円を買うという取引が必要なので、手元のドルが無いと介入できないんですね。日本の手元の外貨準備は、だいたい184兆円ぐらいあるんですけれども、このうち150兆円ぐらいは証券などとなっていまして、現金じゃないのですぐ動かせないんですよね。ですのでこの預金という形ですぐ動かせるのは19兆円。恐らく今回の介入は、政府は発表してませんが1兆から3兆円ぐらい投入したんじゃないかと私は見てまして、そうなるとこの数字からすると何回も介入できる訳では無いということになりますよね。
■円安から円高への転換期は?
高島)
円安傾向がまだ続くということだと思うんですが、一転再び円高になるタイミングがあるとすれば、それはいつごろなんでしょうか?
加谷氏)
日銀総裁が交代する春ということですね。
高島)
日銀の総裁が変わると政策も大きく変わってくるということなんでしょうか?
加谷氏)
黒田総裁は来年の春で任期が切れるんですけれども、次期総裁として雨宮さん、それから中曽さんとかですね、あといくつか複数の方の名前があがっていますが、このお二人は日銀出身ですので、どちらかが総裁になると、やはり日銀は物価の安定を最優先にする組織ですから、いずれ金利を上げていくような政策転換をすれば、過度に進んだ円安ももしかすると抑制されるかもしれません。
サタデーステーション 9月24日OA
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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