日米で金融政策会合 歴史的な“円安”どうなる？その影響は「将来」にも…海外留学「余裕ないので断念」｜TBS NEWS DIG
私たちの家計を直撃するニュースをお伝えする「家計クライシス」。きょうから開かれている日米の中央銀行の会合次第で、円安が一段と進む可能性があります。円安は、日々の「家計」に加えて「将来」にも影を落とし始めています。
きょう再び一時1ドル=144円台まで進んだ、歴史的な円安。円安は大学生が夢見てきた「海外留学」にも影響を…
学生
「経済的理由で、お金に余裕がなかったので断念しました」
「（留学先での）自己負担は生活費、家賃。今、アメリカとかに留学行ってる友達は円安キツいと言ってる。めちゃくちゃ心配ですね」
すでに留学中の大学生にとっては、円安に加えて現地の物価高も悩みの種です。
飯尾由希さん
「円安の前から比べると、だいぶ相対的には払う金額が上がっています」
現在、カナダに留学している大学3年生の飯尾さん（21）。日本のクレジットカードで支払っているため、円安の影響で、授業料は去年に比べて10%から20%上昇しました。カナダドルに対し、日本円は年明けから18%円安が進んでいます。
飯尾由希さん
「（ラーメン1杯が）税抜きで15カナダドル（約1600円）から、18カナダドル（約1920円）くらいはします。外食に行くのがだいぶ億劫になってます」
円安と同時にカナダでも進む急速な物価高。勉強の合間にラーメン店でのアルバイトで滞在費を稼いでいます。
飯尾由希さん
「あんまり、日本にいる家族にはできるだけ頼らずに、自分でお小遣い分は稼ごうかなと思ってます」
一方、国内では円安を機に資産運用の見直しを考える人が…
「直近為替も大きく動いておりますので、1日で3円動くような相場になっております」
客
「そうですよね」
外貨定期預金を始めた客
「どうやってこの資産を増やして形成していくかというところが（将来）すごく不透明だなという不安感」
新生銀行では外貨の定期預金を始める人が、1年前に比べて9倍に増えているということです。
外貨定期預金を始めた客
「本当に日本の場合だと、100万円預けていても1年でつく利息がもう本当に微々たるもので」
ただ、注意しなくてはならないのは外貨預金は為替が急変すると損をするリスクも。また、これ以上円安が進むかどうかは予想が極めて難しい状況です。円安のカギを握るのは2人の中銀トップです。FRBのパウエル議長はインフレ退治に躍起です。
FRB パウエル議長
「成し遂げるまで仕事を続ける」
アメリカはこれまでに、あわせて2.5%に上る大幅利上げを立て続けに決定。あす未明にはさらに0.75%か1.0%という大幅利上げを決める見通しです。一方の黒田総裁は対照的に…
日銀 黒田東彦総裁
「金利を引き上げるつもりは全くありません」
金融政策は変更しない考えを強調しています。日本時間のあす開かれる会見で2人が何を話すのか、市場は固唾をのんで見守っています。
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