【物議】“AIアート”米コンテストで1位…美術商「芸術は新しいツールで表現の幅を」(2022年9月14日)

【物議】“AIアート”米コンテストで1位…美術商「芸術は新しいツールで表現の幅を」(2022年9月14日)

【物議】“AIアート”米コンテストで1位…美術商「芸術は新しいツールで表現の幅を」(2022年9月14日)

 厳かな雰囲気で描かれた1枚の絵画。宮殿風の室内には、ドレス姿の女性たちが集まり、円形の開口部から差し込む光に向かってたたずんでいます。

■“画像生成AI”手軽さと質の高さ

 この絵画は、アメリカ・コロラド州のアートコンテストで、見事1位に選ばれました。しかし、AI(人工知能)を使って制作されたことが公となり、物議を醸しています。

 ツイッターの声(CNNから):「ロボットをオリンピックに参加させないのと全く同じ理由で、これは最悪だ」

 使われたのは、「ミッドジャーニー」という画像生成AIで、ある言葉を入力すると、その言葉からイメージされる画像が短時間のうちに自動で生成されます。

 ミッドジャーニーを使って、日本のイラストレーターが制作したイラストです。

 「風船」「大森林」「神秘的」などの言葉から生成されました。制作にかかったのは、1枚5分から10分程度で、最終的にこのイラストの背景に使用したということです。手軽さとクオリティーの高さが、受け入れられる理由のようです。

■美術商「新しいツールで表現の幅」

 街の人からは、芸術作品をAIで制作することについて、次のような声が聞かれました。

 20代:「AIも台頭してきている時代と思うので、今の時代に沿った芸術としてはありなんじゃないかと思う」

 50代:「繊細に描くということは、AIができると思うが。発想では、芸術家は常に闘っている。人間の力を信じている」

 アメリカのコンテストで1位となった作品は、入力する言葉を選び、微調整を加えるなどで、完成までに80時間以上を費やしたといいます。

 20年以上にわたって、東京・銀座で画廊を営む美術商は、次のように話します。

 至峰堂画廊・鈴木庸平代表:「元々、芸術というのは、技術革新に伴って、新しいツールを手に入れることで、どんどん表現の幅を広げてきた。今回も同じことで、まさしく絵の具を使い分けるように、筆を持ち代えるように、AIというツールを使って表現したので。純粋にそれ(作品)を楽しめばいいと思う」

(「グッド!モーニング」2022年9月14日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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