【トルコ地震】死者は1万人近くに…氷点下の寒さや二次被害の拡大も…
トルコ南部で起きた地震の死者は1万人近くにのぼっているといいます。発生から72時間が迫る中、救助活動が続けられていますが、その妨げとなるさまざまな課題が浮き彫りとなってきました。
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愛する家族の遺体を前にして泣き叫ぶ高齢の女性。震源地に近いトルコ・ハタイで見られたのは、“失われた命の重さ”を感じさせる光景です。その一方、“命の強さ”を感じさせる光景も見られました。ガレキに埋もれた子どもにペットボトルのキャップで水を飲ませると、笑顔がこぼれました。子どもは45時間ぶりに救出されたということです。
ほかにもハタイでは、生後2か月の赤ん坊の命をつなぎとめるため、懸命に走る救急隊員の姿がありました。
隣国のシリアでも、ガレキの中にいる我が子に寄り添う父の姿がありました。無事、救助されると「神は偉大なり」との声が上がりました。
ガレキの下に埋もれた命をつなぎとめようと、被災地では今も懸命な救出活動が続けられています。
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6日に相次いで発生したトルコ南部を震源とするマグニチュード7を超える大地震。日常は一瞬にして奪われました。
ロイター通信によると日本時間8日午後5時時点で、トルコでは6957人が犠牲になりました。シリアでは2530人が犠牲になり、合わせると死者は9487人にのぼっています。
発生から丸2日が経過する中、救出活動の妨げとなるさまざまな課題が浮き彫りとなってきました。
救助活動の妨げとなっているのが、昼間でも氷点下となる現地の厳しい寒さです。多くの建物が倒壊しているため、避難場所の確保も課題になっています。トルコ・ハタイ県イスケンデルンの港では、大規模な火災が発生。二次被害の拡大も懸念されます。
現地トルコにいる専門家は、被害が“氷山の一角”である可能性を指摘しています。
イスタンブール工科大学・地震工学部 ファティ・スッチュ助教
「(トルコでは)2000年には、基準法が大きく変わりました。倒壊した建物のほとんどは、2000年より前に建てられた建物です。余震の起きやすい状況が続いていますので、被害が拡大する心配があります」
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また、内戦が続くシリアでは、北部の反体制派支配地域につながるルートが大きな被害を受け支援物資が届かず、国連担当者は約400万人が危機的な状況に陥る可能性があると懸念しています。
そのシリア北西部の街ジンディレスにある病院には、生後間もない赤ちゃんがいました。
赤ちゃんの親族
「地震のまっただ中で、生まれた女の子です。へその尾を切って、病院に搬送しました」
ガレキの中で母親と「へその緒」がつながった状態で発見されました。AP通信によると、母親は既に死亡していましたが、その場でへその緒を切って救助されたということです。
生存率が急激に低下するとされる“発生後72時間”のタイムリミットが迫り、課題も山積する中で、懸命な救助活動が続きます。
(2023年2月8日放送「news every.」より)
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