女王の棺に込められた“秘密” 1540年に作り直された幻の王冠には“3000以上の宝石”(2022年9月13日)

女王の棺に込められた“秘密” 1540年に作り直された幻の王冠には“3000以上の宝石”(2022年9月13日)

女王の棺に込められた“秘密” 1540年に作り直された幻の王冠には“3000以上の宝石”(2022年9月13日)

 イギリスのエリザベス女王の棺が北部・エディンバラの町の大聖堂に移され、市民らが次々と弔問に訪れています。その棺を覆う旗と王冠には、驚くほどの歴史が隠されていました。

 夜が明けた今も、その死を悼む人の姿は絶えません。

 8日に死去したエリザベス女王。棺は、ホリールード宮殿を後にしました。

 軍服姿のチャールズ新国王ら4人の子どもと共に、北部・エディンバラの町を大聖堂目指し、歩を進めます。

 大聖堂まで続く1キロほどの道。別れを惜しむ人々が埋め尽くします。

 棺は大聖堂にたどり着きます。スコットランド連隊により、棺はゆっくりと丁重に運び込まれました。

 棺の周りを歩く人々。イギリスの母、そして祖母と別れを惜しむかのように、その歩みはゆっくりとしたものです。

 チャールズ新国王も10分間の黙とうを捧げました。

 市民:「ついにこの時がきたことを、とても残念に思います。女王陛下は、『みんなのおばあさん』のような存在です」

 33年イギリスに住む日本人:「(Q.何時から並んでいる?)5時間です。イギリスの方がお母さん、女王がいたので自信が持てたという気がする」

 棺に乗せられた王冠。想像もつかない価値を持つ品です。

 英国王室ジャーナリスト・多賀幹子さん:「値段は付けられない。お城が1つ2つ買えるような値段。ダイヤモンドやサファイア、真珠など、ない宝石がないと言われている」

 ダイヤモンドはもちろん、3000個以上の宝石がちりばめられた王冠。

 地元メディアによると、その歴史は古く、1540年スコットランドの国王・ジェームズ5世の時代に作り直されたものです。

 王冠は4つあるとされ、エリザベス女王の父が亡くなった際も、棺に乗せられていました。

 25歳の若さで王冠を受け継いだ女王。

 これは1958年、初めてテレビ収録された議会の開会宣言をした際の映像です。“君臨すれども統治せず”当時32歳の女王が、その言葉を体現する姿が映し出されていました。

 エリザベス女王(当時32歳):「きょうはこのセレモニーが大勢の人々に見られる議会となる。レンズの向こうで多くの国民が新たな議会の歴史の証人となりえる。心より議員の皆様が議会の伝統にしたがって、国民のために目的を遂行する精神や責任を見せて頂きたいと望みます」

 時にユーモアも交え、王冠の重みを例えていました。

 英国王室ジャーナリスト・多賀幹子さん:「大変大事な王冠をそのように仰ったので大変ユーモアのある人」

 そして、ユーモアあふれる人柄を間近で見た人がいました。

 マンデラ元大統領の秘書:「特に印象に残っているのは、私たちがバッキンガム宮殿に行った時のことです」

 そう語るのは、南アフリカのマンデラ元大統領の秘書を務めた女性です。

 人種差別撤廃に尽力。ノーベル平和賞も受賞したマンデラ元大統領。秘書は、その際のなんともほほえましいやり取りを見ていました。

 マンデラ元大統領の秘書:「マンデラ氏はとてもユーモアのある人物で、女王に近づくなり『エリザベス、痩せたね!』と言い、女王は大笑いしていました。女王の体重についてコメントし、それが許されるのは彼だけだったと思う」

 棺はこの後、女王の住まいだったロンドンのバッキンガム宮殿に移されます。 (C) CABLE NEWS NETWORK 2022
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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