【テレビ初撮影】短距離ミサイル発射訓練に密着 高速標的機迎撃の瞬間映像も(2022年9月10日)
中国による台湾周辺への弾道ミサイル発射など、日本を取り巻く安全保障環境が厳しさを増すなか、国内で唯一の短距離ミサイル発射訓練場をテレビで初めて撮影しました。
北海道・静内対空射撃場。国内で唯一、短距離ミサイルの実弾射撃訓練が許可されている場所です。
地元漁協や自治体との協議でミサイルを撃てる期間が決まっていて、その期間中に訓練を行うため、全国の駐屯地から自衛官が集まりました。
沖縄から参加した部隊も…。
沖縄第15高射特科連隊・内村直樹1佐:「車両部隊ですのでフェリーで移動してきております。(移動には)合計して6日間程度かかっております」
訓練で使われたのが、11式短距離地対空誘導弾、通称「短SAM」。
第8高射特科大隊・三浦圭太2佐:「短距離の航空機・ミサイル等を迎撃するものとなっており、最新鋭の純国産装備品(ミサイル)であります」
訓練では、十数キロ先の海上で、高度数百メートルに飛ぶ高速の標的機を「短SAM」で打ち落とします。
レーダーが敵のミサイルなど標的を感知し、発射機から実弾が飛んでいく仕組みです。
今回、この訓練をテレビとして初めて撮影しました。
早朝、隊員が顔に塗るのは「ドーラン」。
隊員:「塗る色も決まっているので、『今回の演習はこの色だよね』とか話して確認しています」
大隊長:「各人、おのおのは自分の職務を全うし、一撃必墜!要撃成功を祈念する」
重さ200キロ弱のミサイルを、クレーン車で発射機に積み込みます。
発射機とレーダーのコードは土で隠し、車両にも偽装網と呼ばれる草木に見立てた網を覆います。敵に見つかるのを防ぐためです。
準備を終え、正午すぎ。発射されたミサイルは、空中の高速標的機に向かって飛んでいきます。
ミサイルが当たり、標的機はバラバラになったといいます。
日本周辺の安全保障環境はより一層、厳しさを増しています。
先月にはアメリカの下院議長の台湾訪問を受け、中国が弾道ミサイルを台湾周辺に向けて発射。うち5発が、日本の排他的経済水域に落下したものと推定されています。
沖縄第15高射特科連隊・内村直樹1佐:「いつ、そういう巡航ミサイルや色んなミサイルを撃ってきてもおかしくない情勢だということは認識しておりましたので、そこは皆も淡々と受け止めていると思います。我々が一番即応性を求められている部隊ということを認識して、練度を常に高く維持しなければならないという意識を持って訓練しております」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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