山口・下関市の倉庫倒壊で実況見分 原因は経年劣化と雨漏りか(2022年9月8日)

山口・下関市の倉庫倒壊で実況見分 原因は経年劣化と雨漏りか(2022年9月8日)

山口・下関市の倉庫倒壊で実況見分 原因は経年劣化と雨漏りか(2022年9月8日)

 山口県下関市で会社倉庫が倒壊し1人が死亡した事故で8日、警察が実況見分を行いました。大規模な倒壊はいったいなぜ発生したのでしょうか。現場の映像などをもとに分析しました。

 これは、倒壊現場に止まっていた車のドライブレコーダーが捉えた倒壊の瞬間です。

 がれきのようなものが落ち、クラクションが鳴り響きます。

 慌てて人々が飛び出してきますが、なす術はありません。

 7日、山口県・下関市の会社倉庫が倒壊した現場。8日朝、実況見分が行われました。2人がけが、55歳の従業員1人が死亡しました。

 建物が倒壊した会社「辻豊」・辻賀光社長(50):「亡くなられた方は私のいとこ。奥さんになんと言っていいか」

 倒壊したのは、2階の倉庫部分です。張り出したこの部分が崩れ、それに引きずられる形で、建物は倒壊。

 下に止められていた車7台を押し潰しました。

 冒頭の映像は、隣の会社の車から撮られたものです。

 なぜ“2階部分”は、倒壊したのでしょうか。

 建物が倒壊した会社「辻豊」・辻賀光社長:「数週間前の豪雨で雨漏りがひどくなって、今後修繕が必要かなと考えていた。建物の老朽化が原因の一つではないかと」

 倒壊した“2階部分”はどうなっていたのでしょうか。

 近隣の会社社長:「2メートルくらいはここからせり出している」

 現場近くにある、似た作りの2階部分を見せてもらいました。

 近隣の会社社長:「2階は物置にしている。使っていないような状態。借りて入る前の状態のまま」 

 この一帯は50年ほど前にまとめて建てられたため、倒壊した建物と築年数はほぼ同じ。15年ほど前に賃貸で入居しました。

 近隣の会社社長:「雨漏りが原因で『鉄骨』がそのまま見えます」

 天井は、ぽっかり穴が開き、一部剥がれ落ちています。

 近隣の会社社長:「雨漏りは激しかった。天井がはがれて」

 倒壊した原因は、雨によるものなのでしょうか。

 NPO建築Gメンの会・田原照良1級建築士:「当然『鉄』とかであれば『雨』でさびたりしますので劣化することはある」

 さらに、先ほど見せてもらった会社では、ほぼ物は置かれていませんでしたが、倒壊した会社では、倉庫として利用されていました。

 建物が倒壊した会社「辻豊」・辻賀光社長:「(雑貨など)1個1個商品の重さはないが、それがまとまるとある程度の重さとなる」

 荷物の重さによる経年劣化。そこに雨漏りが重なったのが原因ではと専門家は指摘します。

 NPO建築Gメンの会・田原照良1級建築士:「長期荷重となるとけっこう荷重がかかってくるので接続部に影響が出たのではないかなと。複合した原因じゃないのかなと」

 下関市によると、震度5強程度で倒壊しない旧耐震基準は満たしていたということです。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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