KADOKAWA元専務ら逮捕 公式ガイドブック手がけ…五輪汚職か(2022年9月6日)
東京オリンピックを巡る贈収賄事件で、新たな逮捕者です。今度は公式ガイドブックを手掛けた「KADOKAWA」の元専務ら2人が逮捕され、波紋が広がっています。
6日、東京地検特捜部は出版大手「KADOKAWA」を家宅捜索しました。
多額の金が動いたとされる東京オリンピックを巡る贈収賄事件。一体、どこまで広がるのでしょうか。
東京地検特捜部は東京オリンピック・パラリンピックの大会スポンサーの選定を巡り、KADOKAWAから約7600万円を受け取った受託収賄の疑いで大会組織委員会の元理事・高橋治之容疑者（78）を再逮捕、高橋容疑者の知人の深見和政容疑者（73）を新たに逮捕しました。
深見容疑者は広告大手「電通」の出身で、高橋容疑者の後輩にあたります。
また、KADOKAWAの元専務・芳原世幸容疑者（64）ら2人も贈賄容疑で逮捕しました。
大会スポンサーとして公式ガイドブックなどライセンス商品を出版・販売しているKADOKAWA。2019年4月の大会スポンサー契約後、高橋容疑者の知人である深見容疑者が経営する会社にコンサルタント料名目の金を支払ったというのです。
今月6日の家宅捜索は深見容疑者の会社やKADOKAWA本社、そしてKADOKAWAの会長の自宅にも及びました。
KADOKAWAの会長は深見容疑者と会ったことを認めています。
KADOKAWA・角川歴彦会長：「僕は電通の人だと思って会っていた。その人と久しぶりに会ったのも組織委員会の事務局・会議室で会った」
深見容疑者についてはスポンサー業務を取りまとめる電通の関係者だと思っていたというのです。また、深見容疑者の会社に払ったコンサルタント料については…。
KADOKAWA・角川歴彦会長：「うちの法務部で検討して、スポーツ全体のコンサルタントの契約書があると。それは問題ないと」「（Q.賄賂を渡した認識は？）全くありません。全くありません」
逮捕を受け、KADOKAWAは「本件を厳粛に受け止めており、引き続き当局の捜査に全面的に協力して参ります」とコメントを出しました。
この深見容疑者については、関西に拠点を置く広告大手「大広」も金銭を渡していたとみられます。
東京オリンピックを巡り、3つのルートから高橋容疑者側に金が入っていたのでしょうか…。
「AOKIホールディングス」からスポンサー契約などで便宜を図った見返りに5100万円の賄賂を受け取ったとして、すでに逮捕されている高橋容疑者。
東京地検特捜部は6日、高橋容疑者を受託収賄罪で起訴。AOKIホールディングスの前会長の青木拡憲被告（83）ら3人を贈賄罪で起訴しました。
東京地検特捜部は詳しい金の流れなどを調べ、実態の解明を進めるものとみられます。
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