「腐ったミカン」暴言で“退職勧奨”…追手門学院元職員 「うつ病」発症“労災認定”(2022年8月30日)
「腐ったミカンは置いておけない」などと、学校の職員研修で退職を何度も迫られ、うつ病を発症した元職員の男性(50代)について、労働基準監督署が労災を認めたことが分かりました。
■元職員「最大の侮辱であり、精神的な苦痛」
外部講師の音声:「あなたのように腐ったミカンを、追手門の中に置いておくわけにはいかない。まだ少しは可能性があって、頑張ろうとしているミカンも腐ってしまう」
今から6年前、大阪の学校法人・追手門学院が行った職員研修の音声です。
外部講師の音声:「原則として、今回の18人全員、来年の3月末の段階で、残念ながら学院を退いて頂きたい。例外なくです」
退職を執拗(しつよう)に迫るのは、学校の委託を受けた都内のコンサルタント会社から来た講師。暗幕で窓を塞がれたビルの一室で、一日8時間、5日間にわたって暴言や一方的な退職要求が続けられたといいます。
外部講師の音声:「すでに、求められる人材になっていないよ。戦力外通告されたわけでしょ、この度。厳しいけど、これからの追手門の改革・成長のなかでは、今の段階ではノーサンキューと言われたのです」
元職員:「最大の侮辱であり、精神的な苦痛でもありました」
研修に参加した元職員の男性は翌2017年2月、うつ病を発症。おととし、他の元職員と共に学院などを相手に、およそ2200万円の損害賠償などを求めて裁判を起こしました。
元職員:「全員の前で個人攻撃、個人非難を受けた。あれは、やはりショックで、今でも思い出すとしんどくなる」
■外部講師の暴言…6年経った今も“深い傷”
茨木労働基準監督署は、男性のうつ病発症を労災と認定したことが分かりました。
茨木労働基準監督署:「退職勧奨とも、人格否定ともいえる発言」
外部講師の発言は、“委託した学院の意向に沿ったもの”と認められたのです。
外部講師の音声:「あなたのように腐ったミカンを、追手門の中に置いておくわけにはいかない。18人の中で一番、負のオーラをあなたは出していました。明確に、負のオーラを出していますよ。明確に」
執拗に繰り返された外部講師による暴言は、6年経った今も男性に深い傷を残しています。
元職員:「(追手門学院の)最寄り駅に、まず寄れない。ホームに降りられない。面談とか知らない人に、1対1で会うのがすごく怖くなった。貸会議室というキーワードに、敏感になったりとかいうのがあって。生活面でしんどくなる時がある」
今回の労働基準監督署の「労災認定」に関し、追手門学院側は係争中のため対応は控えるとしています。
(「グッド!モーニング」2022年8月30日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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