【独自】旧統一教会内部へ “事件後初”TVカメラ…女性職員語る 連日の“恐怖体験”(2022年8月25日)
連日、旧統一教会と政治家の接点が判明するなか、安倍元総理の銃撃事件以降、初めてテレビカメラが教団本部に入りました。女性職員の話から、教団内部である異変が起きていることが分かりました。
■岸田総理“後援会長”釈明…旧統一教会巡り
後援会「熊本岸田会」会長 崇城大学・中山峰男学長:「結果的には、岸田総理と旧統一教会を結び付けるような、そういう内容(の報道)になっているということで。私自身としては、岸田総理に対して、大変申し訳ないという思い」
24日に急きょ会見した岸田文雄総理大臣の後援会長。後援会長自身が、旧統一教会の関連団体とつながりがあるとする報道を受けて、釈明しました。
また、岸田総理も今回の報道に対し、次のように述べました。
岸田総理:「私の熊本後援会の会長である中山氏については、ご指摘の会議についても、旧統一教会に関連しているという認識はなかった。さらに、同会議はすでにやめられたと聞いております」
■教団内部へ“初潜入” 「自叙伝」巨大看板
連日、メディアを騒がせている、旧統一教会と政治家との関係。こうしたなか、旧統一教会の内部でも、ある異変が起きているといいます。
世界平和統一家庭連合の中に入る許可をもらいました。
安倍元総理の銃撃事件以降、旧統一教会の日本の本部に、テレビのカメラが入るのは初めてです。
受け付けの隣にある測定機器で体温を測り、中へ。そこで、視界に入ってきたのは、韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁の自叙伝や紋様の浮き彫り、レリーフのようなものが、1階のロビーにはあります。かなり厳かな、豪華な印象を受けるロビーです。
壁にデザインされていたのは、世界地図の上を飛ぶ天使たち。「統一」を意味するマークも描かれています。
そして、ひと際、目を引くのが、天井に届きそうなほどの大きさの自叙伝の看板。高さは、3メートル近くありそうです。
韓総裁の自叙伝の奥には、2階が見えますが、2階は電気がついていないので、あまりひとけはしません。中に信者の姿も見当たりません。さらに、中に入っていきます。どのような場所なのでしょうか?
■連日の“恐怖体験” 「白い粉」封入も…
取材スタッフがインタビュー場所として通されたのは、「待合室」。教団職員の女性が、取材に応じました。
世界平和統一家庭連合・女性職員:「(Q.普段の業務は?)普段は手紙の受け取りとか、電話の応対をしております」「(Q.信者でもある?)はい、そうです」
日本の本部で、7年働いているという女性。連日、恐ろしい体験をしているといいます。
女性職員:「このような脅迫の手紙ですとか、(脅迫の)電話が毎日のように来て怖い。2通とか3通とか、だいたい毎日、来てます」
「安倍元首相を殺したのは、おまえらだ!」「文鮮明が待つ地獄へ落ちろ!」と書かれた手紙や、「プレゼントや、ありがとうと思え」と書かれた封筒などがあります。プレゼントと書かれた封筒に入っていたのは…。
女性職員:「これが剃刀(かみそり)ですかね?怖くて見られないんですけど」「(Q.マヨネーズも一緒に入ってる?)そうですね」「(Q.プレゼントではない?)いらないです。『送ってこないで下さい』と言いたい」
さらに、「入会希望」や「相談」という題名で送られてくるメールには、「てめえ殺すぞ 家族も殺すぞ」「ガトリング砲バラバラに殺してやる」と書かれていたといいます。
安倍元総理の銃撃事件以降、教団に届いた脅迫の手紙やメールなどは1万件以上。先週には、「これでも売って、金作ってこいや」と書かれた手紙とともに、信じがたい物も届いたといいます。
女性職員:「(Q.封筒の中に何が入っていた?)白い粉が入っていた。本当に怖かったです。もしかしたら、白い粉なので、覚醒剤とか…怖いです。警察に届けました」
実際に違法薬物なのかは分かりませんが、白い粉は、覚醒剤事件で押収されるようなビニール袋に入っているのが分かります。
■教団への批判…職員の“受け止め”は?
教団に届く、大量の脅迫文や不審物。問題視されている政治との癒着や、霊感商法の被害を訴える人が相次いでいることなどから、教団に対する批判が高まっていることについて、どのように受け止めているのか聞きました。
女性職員:「(Q.こういうものが届くと、例えば辞めたいとか、この宗教に対する考え方を変えた方がいいと思うことは?)そういうことは一切思ってないです」「(Q.それは自分が信じているから?)そうです。早くこういう脅迫の手紙とか、電話は来ないようにと、毎日思っています」
■「韓国に嫁ぐの尊いこと」元信者語る
旧統一教会の本部がある韓国では先週、日本で信者が「迫害」を受けているとして、デモが行われました。
このデモに参加していた女性のほとんどは、過去に教団の合同結婚式で、韓国人の男性と結婚し、そのまま韓国に住んでいる日本人とみられています。
なぜ、離れた韓国に住む彼女たちがデモを行ったのでしょうか?
過去に合同結婚式で結婚後、韓国に住んだ経験がある元信者の女性に聞いてみました。
韓国在住経験がある元信者の女性:「韓国に嫁ぐっていうことは、教会にとってすごく尊いことなんですね。韓国に嫁いだ日本人の人たちが、『私たち(日本信者)のためにデモをしてくれた。だから、私たちも頑張ろう』って。あれ(デモ)が日本向けだって言われるのは、そういうことです」
高校時代に、母親に教会に連れて行かれたことをきっかけに、教団に入信したという女性。安倍元総理を殺害したとして逮捕された山上徹也容疑者(41)も、高校時代に母親が入信しています。
元信者の女性:「(Q.安倍元総理の銃撃事件について、どう見ている?)母親によって、自分の人生を狂わされてしまったという。やはり、脱会した時に、一番最初に起こってくる感情は『怒り』。私もそうでした。その『怒り』をどう処理するかっていうことなんだと思うんです。山上容疑者は、要は一線を越えてしまった人。私たちは、運よく越えなかった人。そういうふうに見ていましたね」
■「信仰は揺るがない」職員語る安倍氏銃撃
取材に応じたのは、信者であり、教団で7年働いているという女性です。
安倍元総理の銃撃事件で逮捕された山上容疑者については、次のように話しました。
女性職員:「本当に悲しいですね」「(Q.悲しいというのは?)なんというか…一方的な思い込みでそのような、まさか殺害までするっていうことは。臆測で判断して、まさか拳銃まで作って、殺害するということは恐ろしい」
事件は、山上容疑者の一方的な思い込みや臆測によって起きたと語った女性。事件後に届く、脅迫文などに恐怖を感じる一方で、教団への信仰は揺るがないと繰り返し話していました。
(「グッド!モーニング」2022年8月25日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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