ドンキで奮闘 ごく普通の学生だったウクライナ避難民 言葉の壁あっても「幸せ」(2022年8月21日)
ロシアによるウクライナ侵攻から半年が経ちます。半年に及ぶ戦乱。避難民は増え続けています。
ウクライナ避難民:「全部なくしたよ、家も何もかも。村は破壊されて住むところがなくなった」「子どもは8人います。11人家族です」
ウクライナから国外に避難した人は、これまで1115万人以上に達しています。
故郷を追われ、母国を離れる人たち。未来を奪われた子どもたちが大勢います。彼らは今、何を思うのでしょうか。
遠く離れた日本には1740人が避難しています。
都内のディスカウントショップで今月から働いているのは、22歳のイロナさんと19歳のアナさん。2人は友人同士で、故郷は攻防が激化するウクライナ南部のミコライウです。
ウクライナ避難民、マンハサリアン・イロナさん:「ミコライウは現在、非常に危険なので避難してきました。私が勉強していた大学は攻撃で爆破されました」
ミコライウには大学などの教育機関や研究機関があり、これまで度々、ロシア軍の大規模攻撃を受けています。
ミコライウ市長によりますと、学校や病院など公共施設の被害は約250に及んでいるといいます。
ごく普通の学生だった彼女たちは故郷を追われ、6月に来日。現在はドン・キホーテの運営会社から避難民支援を受け、店舗で働いています。
2人の担当は主に食品の品出しです。日本語が話せないため、英語が分かるスタッフに仕事を教わっています。
日本に来て2カ月。言葉の壁が立ちはだかります。
ウクライナ避難民、マンハサリアン・イロナさん:「一番難しいのは仕事仲間の名前を覚えることです。ウクライナ人の名前と全く違いますから」
ウクライナ避難民、ニキティナ・アナさん:「ここで仕事ができることに感謝しています。ヨーロッパに避難した友人は全員、仕事がありません」
離れ離れの友人や家族を心配するアナさん。母親はフランスで避難生活を送っています。
イロナさんの母親は現在、ラトビアにいます。英語が話せないため、日本でともに暮らすのは難しいといいます。
2人は仕事を終えた後、オンラインでウクライナの大学の授業を受けています。
日本語を勉強する時間もないなか、職場のスタッフが温かく受け入れてくれたことに感謝しているといいます。
ウクライナ避難民、マンハサリアン・イロナさん:「出勤の最初の日に『仕事仲間ではなく家族だと思って下さい』と言われました。仕事に来る時は、いつも幸せな気持ちになります」
現在、23人のウクライナ避難民が働くドン・キホーテ。住居や生活用品なども無償で提供していて、支援の対象は今月、目標としていた100世帯に達しました。
ドン・キホーテ運営「PPIH」広報・小栗いつかさん:「ウクライナ避難民が国内で持続的に安心して生活できる環境を整えるサポートができればと」
日本で支援を受ける2人の願いは…。
ウクライナ避難民、マンハサリアン・イロナさん:「戦争が終わったらウクライナに帰りたいです。ただ今後はどんな状況になるのか誰にも分からないから、きょうだけのことしか考えられません」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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