安倍氏“国葬”各地で監査請求「知事ら公費出席…違法では」 反対デモも(2022年8月19日)

安倍氏“国葬”各地で監査請求「知事ら公費出席…違法では」 反対デモも(2022年8月19日)

安倍氏“国葬”各地で監査請求「知事ら公費出席…違法では」 反対デモも(2022年8月19日)

 来月、予定されている安倍元総理の国葬を巡り、大阪など各地で住民監査請求が行われました。知事などが公費で国葬に出席するのは違法だとして、支出の差し止めを求めています。

 谷次郎弁護士:「国葬が行われることによって、府知事あるいは府議会議長の国葬への参列、それに伴って発生する公費支出。そういう支出をすること自体が違法なのではないかと」

 19日、大阪府で監査請求書を提出した大阪府内の弁護士たちは「安倍元総理の国葬に府知事などが出席するために公費を使うのは違法だ」として支出の差し止めを求めています。

 弁護士らは申立書のなかで「国葬に知事らが出席したり、公金を支出したりすることを根拠づける法律は存在せず、地方公共団体の『事務』には該当しない違法な行為」としています。同じ趣旨の監査請求は、北海道、京都府、兵庫県でも行われました。

 岸田総理大臣:「安倍元総理の国葬儀については、これを国の公式行事として開催し、その場に各国代表をお招きする。こうした形式で葬儀を行うことが適切であると判断したところであります」

 来月27日に行われることが閣議決定されている安倍元総理の国葬。その実施を巡っては、16日、「国葬」に反対するデモが行われていました。

 参加者:「安倍さんの国葬をする理由が見当たらない。一個も見当たらない。多額のお金を使ってやろうとしているその意味が分からないので」

 およそ1200人が参加したデモ。安倍元総理の銃撃は許されないが、一方的に美化すべきでないとの声が上がっていました。

 安倍元総理の国葬に賛否の声が上がるなか、戦後1例だけ行われた「総理経験者の国葬」。1967年の吉田茂元総理です。

 自衛隊の礼砲が響くなか、式場の日本武道館についた吉田元総理の遺骨。そして喪主によって祭壇へと運ばれ、祭儀委員長である当時の佐藤栄作総理の手で納骨台へと安置されました。そして、追悼の辞を述べました。

 佐藤栄作総理(当時):「心からご冥福をお祈り致します。吉田先生どうぞ安らかにお眠り下さい」

 専門家は当時の様子を…。

 中央大学文学部・宮間純一教授:「儀式自体には国内外から5000人くらいの賓客が招かれて参列し、吉田(元総理)の邸宅から武道館までの道には約7万人の人だかりができたというので、大がかりに行われたのは事実」

 その費用は、すべて国費で負担されました。

 国葬ではありませんが、おととし、中曽根元総理の内閣と自民党による合同葬儀の費用はおよそ2億円。そのうち、およそ8295万円が国費でした。

 安倍元総理の国葬が実現すれば、戦後2例目となります。

 今月19日、立憲民主党・泉代表は…。

 立憲民主党・泉健太代表:「岸田内閣の独断による国葬の実施には反対という立場であります。国葬の費用は全額が政府の負担になるけれども、そもそも明確な法的根拠に乏しい」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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