【独自】元傭兵が実態証言 ロシア民間軍事会社「ワグネル・グループ」とは? ウクライナ侵攻にも傭兵派遣か|TBS NEWS DIG
ウクライナ侵攻を続けるロシア。戦闘には「ワグネル・グループ」という民間軍事会社が送り込まれていると指摘されています。かつてグループの傭兵だったと名乗る男性がJNNの単独インタビューに応じ、実態を証言しました。
具体的な場所を明かさないことを条件にインタビューに応じたマラット・ガビドゥリン氏。ロシアの民間軍事会社ワグネル・グループの元傭兵だといいます。
「ワグネル・グループ」元傭兵 ガビドゥリン氏
「これは2018年、私が過激派組織『イスラム国』と戦う部隊の幹部だったときのものです。ワグネルは基本的な戦闘任務を遂行する、特殊部隊のようなものです」
プーチン政権が軍事会社としての存在自体を否定している「ワグネル」。一方、その活動はロシアの外交政策に連動し、中東、アフリカ、そして今年2月からのウクライナ侵攻にも傭兵を派遣しているとされています。
政府の軍ではなく、傭兵が送り込まれる理由について、ガビドゥリン氏はこう話します。
「ワグネル・グループ」元傭兵 ガビドゥリン氏
「第一のメリットはやはり、ロシア軍の弱さを隠すことです。戦闘では傭兵の方がロシア軍の兵隊より優れていますし、傭兵の損失をロシア軍司令官は気にすることはありません。なぜなら、その損失は公式にはカウントされないからです」
ガビドゥリン氏は、2015年から4年間所属。報酬は訓練期間は日本円にしておよそ14万円。戦闘に参加した月は42万円でした。
身の回りでは指摘されている残虐行為はなかったといいますが、「ウクライナのナチ化と戦う」というふれこみが嘘だと知り、辞めたといいいます。
ロシアにはワグネルのような軍事会社が複数あり、資金面で国との関係があったと話します。
「ワグネル・グループ」元傭兵 ガビドゥリン氏
「ロシアは最近、エネルギー資源の販売で巨額の収入を得ています。その資金が“愛国者”と呼ばれる人たちに分配されています。その金でこのような部隊が作られるのです」
これは、ウクライナメディアが報じたロシア・エカテリンブルクに掲げられたという看板です。「オーケストラWは君を待っている」。ワグネルの人員募集だといいます。侵攻の長期化で兵員不足が深刻化し、軍や民間軍事会社は受刑者や失業者にも接触を増やしているとみられています。
4月にはガビドゥリン氏のもとにも。
「ワグネル・グループ」元傭兵 ガビドゥリン氏
「(別の軍事会社の勧誘の)電話がかかってきて、私の名前が志願兵のリストに入っていると言われました。『冗談じゃない、お前が行けよ』と言いました、もちろん断りました」
ロシア政府の責任をあいまいにできるという民間軍事会社の活動。今後も増えると見られています。
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