「子どもの入院要請が急増」コロナ重症化する子どもも…インフルやRSウイルスも増え小児医療ひっ迫(2022年8月16日)
子どもの新型コロナウイルス感染の状況が深刻になっています。
大阪市生野区にある「くぼたこどもクリニック」。問い合わせの電話が途絶えることがありません。
(電話対応するスタッフ)
「きょうはだいぶ混みあっているので、時間が何時くらいになるかわからないんですけど」
こちらでは診察を希望する人が多いため、発熱の症状のある患者はまずオンラインで診察を行い、検査が必要な人だけ直接クリニックに来てもらうようにしています。
(くぼたこどもクリニック 久保田恵巳院長)
「去年の第6波の時も大変でしたがそれ以上ですね。万年人手不足感があるんで、いつも自転車操業なんですけど。(最近は)みんな夜10時とか11時まで残って作業してくれていますよ」
陰圧室では発熱が続いているという女の子の検査が行われています。今、子どもの間では新型コロナウイルス以外でもインフルエンザやRSウイルスなど発熱を伴う感染症が増えているため、複数のウイルスについて検査をしてコロナかどうかを見極めているといいます。
(くぼたこどもクリニック 久保田恵巳院長)
「(今のお子さんは)陰性でした。わからないんですよ。(検査を)やらんと」
このクリニックでは午前中からオンライン診察と検査の繰り返しだといいます。“第6波”までは感染しても無症状や比較的軽症が多いと言われていた子どもですが…。
(くぼたこどもクリニック 久保田恵巳院長)
「熱と咳と鼻と喘鳴(ぜいぜいするせき)の患者さんが多いです。プラスおう吐・下痢の人もいますね。(Q年齢的には?)小さいお子さんが多いですかね。小学生は減りましたね。(Q重症化する患者さんは?)入院されるケースは昨年(第6波)よりは増えています」
大阪府和泉市にある大阪母子医療センターでは、“第7波”に入った直後から子どもの入院要請が急増したといいます。
(大阪母子医療センター・感染症科 野崎昌俊副部長)
「平常時はうちの病院は重症患者さんをメインに受ける病院として機能していますので、(重症患者用)6床を準備しているんですけども、この第7波になってから軽症・中等症者用も25床オープンさせております。その分、手術とか検査とかを延期していただいている」
そうして確保した病床も今7割が埋まっている状況だといいます。
(大阪母子医療センター・感染症科 野崎昌俊副部長)
「(Q入院する子どもはどんな症状?)第7波ではさらに発熱が目立つようになってきています。発熱に伴って脱水症状とか熱性けいれんを起こしたりされる方も多く、入院して点滴であるとか熱性けいれんを起こされて経過観察で病院でケアが必要な方が増えていると感じています。(Q重症の子どもはどんな症状?)脳炎・脳症と我々は呼ぶんですけども、けいれんがなかなか止まらなかったりとか、意識がなかなかはっきり戻ってこないというような、そういった重症の方も数は少ないですが発生している状況になっています。小児の医療体制がかなり差し迫っているというのはスタッフ全員感じているところです」
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