東北で“記録的豪雨” 青森リンゴに影響「疫病で腐る」…さらなる大雨被害も心配(2022年8月10日)

東北で“記録的豪雨” 青森リンゴに影響「疫病で腐る」…さらなる大雨被害も心配(2022年8月10日)

東北で“記録的豪雨” 青森リンゴに影響「疫病で腐る」…さらなる大雨被害も心配(2022年8月10日)

 東北地方を中心に、激しい雨に見舞われました。住宅街に濁流が押し寄せ、青森県では特産のリンゴに大きな影響が出ています。

■住宅街に濁流…住民「正直驚き」

 なぜか、住宅街のほうから押し寄せてくる濁流。その濁った水が、滝のように落ちて、川にのみ込まれていきます。

 9日午後6時ごろの青森県鰺ケ沢町の様子です。記録的な大雨で、山などから流れ出た水が町に集まり、排水機能を大きく上回ったためとみられます。

 車はドアの半分が隠れてしまい、至る所が水に浸かりました。町内を流れる中村川は、一時氾濫危険水位を超えたため、住民に避難が呼び掛けられました。

 動画の撮影者:「普段は、歩いて渡れるくらい浅い所もあった。あそこの近辺は浅かったんですよね。それが、あんなに水が増えて、決壊するということは、正直驚き」

 避難所では、大勢の人が身を寄せ合っていました。

 避難してきた住民:「(Q.こういう経験は?)ないです、ないです。初めて。家の中に水が入っているか、まだ分からないので。それが心配」

■弘前市 「緊急安全確保」発令

 隣の深浦町では、ソフトボールほどの石が混じった濁流が滝のように流れてきています。さらに向こうでは、土が崩れていて、道路を片方塞いでいます。

 この辺りでは、24時間雨量が300ミリを超え、観測史上1位に。9日一日で、2度も「記録的短時間大雨情報」が出されました。

 弘前市は、一級河川の岩木川が氾濫する恐れが非常に高まっているとして、午後1時20分、最高の警戒レベル5に相当する避難情報「緊急安全確保」を発令しました。

 普段の川の様子と比べてみると、いかに水かさが増しているかが一目で分かります。

■高齢者142人 15分離れた体育館に避難

 市内の高齢者施設を訪ねると、電気が消されていて、利用者の姿はどこにもありませんでした。

 142人の高齢者は、緊急安全確保が出される前に、バスや自家用車およそ50台に乗って、15分ほど離れた大学の体育館に避難していたのです。

 医療法人サンメディコ・下田肇理事長:「全職員が来ていますので。グループホームや老健施設で事故が起きると、大勢の方が亡くなられたり、非常に大変な事故になるので。早め早めにやることに尽きると思う」

■リンゴにも被害「全然ものにならない」

 今回、東北北部に記録的な大雨をもたらしたのは、活発な前線です。

 雨雲の動きを見ると、特に青森に猛烈な雨が断続的に降り続いたことが分かります。

 濁った水が広がるのは、青森の特産品・リンゴの農園です。木が、ほぼ水につかっています。被害は、別の農園でも起こっていました。

 この農園では、10月に収穫を控えていたリンゴが被害に遭いました。

 田村農園・田村英昭さん:「こういうやつは、全然ものにならない」「(Q.なぜ腐ってしまう?)疫病。リンゴが腐っちゃうんだよ。このリンゴはだめ。普通のところには販売できない。このリンゴは」

 青森県は、来週にかけても前線が居座るため、さらなる大雨被害が心配されています。

(「グッド!モーニング」2022年8月10日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

ANNnewsCHカテゴリの最新記事