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「バッテリーを制する者はEVを制する」 中国初の国際フォーラムを取材(2022年8月9日)
ここ四川省・宜賓市(ぎひん)は長江のスタート地点として、そして有名な白酒・五糧液の産地として知られています。しかし郊外に10分ほど車を走らせると、巨大な工場群が姿を現します。
これらは各国の自動車メーカーが協業を進める世界最大手のEV用バッテリーメーカー・CATL(寧徳時代新能源科技)の工場です。拡張工事が続くこの工場の敷地は東京ドーム70個分に及びます。
EV化が推進されるなか、実は世界のEV用バッテリーの生産能力の7割以上を中国が占めています。業界の上位10社中6社も中国企業で、中国は「バッテリー大国」としての存在感を強めています。
そんななか、「バッテリーの都」を目指して積極的な企業誘致を行う宜賓市では7月、EV用バッテリーをテーマにした中国で初めての国際フォーラムが開催されました。
バッテリーというニッチな分野のイベントですが会場は大盛況で、
各社のブースには特徴的な商品が並んでいます。
CATLのブースには「チョコレートバッテリー」が展示されています。その名のとおり、板チョコのような形のバッテリーは、専用のスタンドで充電されたバッテリーに交換するサービスを想定していて
走行距離などに応じて交換するバッテリーの数を調節できます。
中国では充電時間問題の解決策として、バッテリー交換ステーションのインフラ整備を推進しています。
来年から日本の乗用車市場に参入予定のBYDのブースには薄くて細長い刀のような「ブレードバッテリー」が展示されています。
宣伝動画では、多くのバッテリーは串刺しにされると発火して目玉焼きが作れる温度になる一方、この「ブレードバッテリー」なら安全性だとアピールしています。
さらに別のブースには「積み木バッテリー」なる製品も。
バッテリーを積み木のように縦横自由に組み立てることができて、
空間の利用率を大幅に高めることができるということです。
中国は、エンジンを積んだ自動車の時代に日本や欧米に追い付けなかった教訓からEV時代の主導権を握るべくバッテリー産業の育成に力を入れていて、国ぐるみで生産能力や価格競争力を高めています。
中国の自動車業界に詳しいみずほ銀行・湯進主任研究員は「バッテリーを制する者はEVを制する」との認識を示したうえで、「日本ではパナソニックが頑張っているが生産能力を見ると中国企業に太刀打ちできず、日本のメーカーはハイエンドの新製品を開発せざるを得ない状況になる」として、差別化を図る必要性を指摘しました。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>



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