【独自】“1億円献金”銃撃男の母親は今…乗せた?タクシー運転手「表札見たら山上」(2022年7月15日)

【独自】“1億円献金”銃撃男の母親は今…乗せた?タクシー運転手「表札見たら山上」(2022年7月15日)

【独自】“1億円献金”銃撃男の母親は今…乗せた?タクシー運転手「表札見たら山上」(2022年7月15日)

 安倍晋三元総理大臣が銃撃されて亡くなった事件で、山上徹也容疑者(41)がなぜこのタイミングで犯行に及んだのかについて、供述していることが分かりました。また、番組の取材で、男の家族とみられる母親らの事件直後の足取りが見えてきました。

■旧統一教会元幹部「私なら返してもらわない」

 生活に行き詰まり、犯行を決断したのでしょうか。

 山上容疑者の供述:「仕事を辞めて、所持金が尽きた。死ぬ前にやろうと決心した」

 母親が1億円近く献金し、家庭が破綻したとして、恨みを募らせていた山上容疑者。「世界平和統一家庭連合」(旧統一教会)は14日、多額の献金の一部はすでに返金しているとコメントを発表しました。

 世界平和統一家庭連合のコメント:「2005年から返金がなされて、2009年には正式な合意が結ばれて、2014年までの約10年間で合計5000万円が返金されたとのことです。ご家庭の事情を鑑みてのことかと思われます」

 返金後に母親が再び教団に献金したとの一部報道については、「返した5000万円が再び献金されたという記録はない」と否定しました。

 かつて、奈良県の旧統一教会の幹部だったという女性は、山上容疑者の母親については知らないといいます。この女性もまた、教団に献金しているといいますが…。

 旧統一教会の元幹部:「自分が納得してやってるって思いますよね。私は、なんぼ払ったって、返してもらおうとは思わないよ。やっぱり徳を積んだら、子どもにその徳が行くんですよ。良い宗教だと思いますよ。文先生はメシアだから」

■“母と妹”乗せた?運転手「表札見たら山上」

 渦中の山上容疑者の母親は今、どこにいるのでしょうか。番組は事件当日、山上容疑者の母親とその娘を乗せたとみられるタクシー運転手を取材することができました。

 山上容疑者の母親を乗せたとみられる運転手:「午後1時半だったと思うんです。(大和)西大寺駅南口構内のほうで。お客さんを降ろした時に、すごく慌てている女性がいた」

 運転手が女性1人を乗せたのは、奈良市の大和西大寺駅の南口付近。北口付近は、安倍元総理が銃撃された場所です。

 タクシーは女性の指示通り、奈良県内のある住所に向かいましたが、番組で確認したところ、そこは山上容疑者の実家のすぐそばでした。

 山上容疑者の母親を乗せたとみられる運転手:「車を止めて待機していたら、お母さんと、その女性が(戻ってきた)。『どちらまでですか?』と聞いたら、“目的地”までと」

 女性がここで、母親をタクシーに乗せ、また別の場所に向かいました。

 山上容疑者の母親を乗せたとみられる運転手:「(Q.お母さんは、どんな感じの人?)やっぱり、70代くらいだと思うんですけど。結構、元気に走って来られました。タクシーに乗る時に」

 目的地までは、およそ1時間。車内で女性と母親は、一言も話さなかったといいます。そして、目的の家に着いた時、運転手は表札を見て驚きます。

 山上容疑者の母親を乗せたとみられる運転手:「表札を見たら山上って書いてあったんで、何か関係あるのかなと思った。前のほうからバイクに乗った警察官が2人来て、その人の家のほうを指さしたから、やっぱり関係あるのかなと思って」

 その家からは、年配の男性が出てきて、2人を迎え入れたといいます。

 番組で確認したところ、その家は、山上容疑者の親族の住所と一致していました。山上容疑者の母親は、今も親族の家にいるのでしょうか。

■きっかけはアンケート…“勧誘”で信者獲得

 旧統一教会は、どのようにして信者を獲得していたのでしょうか。

 愛知県のある施設。喫茶店のようにも見えますが、よく見ると、白い仕切りで区切られた不思議な一角があります。ここで旧統一教会の勧誘を受けたという男性は、次のように話します。

 旧統一教会から勧誘を受けた男性:「その中に、ビデオブースが5、6席並んでるのかな。パーティションで仕切られてて。そこでビデオを見せられて」

 駅前を歩いていたところ、若い男性からアンケートに答えてほしいといわれ、施設に案内されたといいます。

 この団体は、統一教会とは全く違う名前を名乗り、若い男性の物腰も柔らかかったといいます。

 旧統一教会から勧誘を受けた男性:「キリスト教の聖書を買って、持ってくるように言われて。それが教科書みたいな感じで。その本を使いながら、講義があって」

■「統一教会」断ったら“豹変”…何度も電話

 5カ月ほど経ったある日、若い男性は団体の正体を明かしました。

 旧統一教会から勧誘を受けた男性:「文鮮明(ムン・ソンミョン)と奥さんの写真を出してきて、統一教会なんだよと言われて。これからは、本当のお父様・お母様はこの2人になります」

 事実を知った男性が関係を断とうとしたところ、和やかな雰囲気は一変。一日に何度も電話が掛かってきたり、住んでいたアパートに信者が押し掛けてきたりしたといいます。

 男性が引っ越したため、勧誘は終わりましたが、施設では、今も全く同じやり方で勧誘は続いているといいます。

■「2280億円」教団トップ家族に“巨額献金”?

 「旧統一教会」発祥の地・韓国で長年、教会について研究している教授は、日本からの献金が韓国の教会関係者に流れていると指摘します。

 釜山ジャンシン大学・タクジイル教授:「2010年に創始者・文鮮明の5人目の子どもで、当時・統一グループの会長だった文国進(ムン・グッチン)が、韓国の土地を買うために、アメリカと日本から3兆ウォンほどの資金をもらっていると話しています」

 当時のレートでいうと、3兆ウォンはおよそ2280億円。日本で集めた献金を韓国の本部に送ることはあるのか。番組が教団に取材したところ、「ありません」ときっぱり否定しました。

■旧統一教会「韓国本部」が“公式声明文”を…

 また、テレビ朝日が安倍元総理銃撃事件について、韓国にある世界平和統一家庭連合の本部へ取材を申し込んだところ、「事件が捜査中であることなどから、個別の質問にお答えすることは差し控える」などとしたうえで、公式の立場を記した声明文が送られてきました。

 声明文「世界平和統一家庭連合」:「安倍晋三元日本総理の襲撃および逝去に衝撃に耐えず、まず遺族と日本国民に深甚なる哀悼と慰労の意を伝えます。安倍元総理が一つのNGOである本連合に、映像演説を送ったという理由で、犯行対象としたという容疑者の主張は、常識的に理解できません。司法機関によって、容疑者の犯行動機が明確に調査されると予想します」

 岸田文雄総理大臣は14日、安倍元総理の葬儀について、「この秋に国葬で行う」と表明。総理大臣経験者の国葬は、1967年に死去した吉田茂元総理以来となり、費用は全額国費を想定しているということです。

(「グッド!モーニング」2022年7月15日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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