“空き家”を宿泊施設に!コロナ禍で「一棟貸し」人気(2022年1月6日)

“空き家”を宿泊施設に!コロナ禍で「一棟貸し」人気(2022年1月6日)

“空き家”を宿泊施設に!コロナ禍で「一棟貸し」人気(2022年1月6日)

 コロナ禍の今、“空き家”を活用した宿泊施設が人気となっています。

■“10年無人”古民家が人気の宿に

 ぶどうの産地・山梨市牧丘町にたたずむ、築100年を超える古民家の宿。物珍し気に部屋を見て回るのは、千葉県から泊まりにきた4人家族です。

 宿泊者:「古民家は初めてですね。ここまで大事に使ってきたからこそのツヤとか、雰囲気がすごく良いです」

 新型コロナの影響で、宿泊業が大きな打撃を受けるなか、こうした古民家を活用した宿が今、人気を集めています。

 その要因の一つが、泊まれるのが一日1組のみの「1棟貸し」という点です。

 宿泊者:「ここなら、人と接触しないので行きやすいかなと」「家族単位の方が、(新型コロナウイルスを)うつす心配も、うつされる心配もないし、安心かなと思います」

 宿がオープンしたのは1年前。10年ほど空き家となっていたものをリノベーションしました。

 チェックインはタブレットでできるようにするなど、感染対策に気を配ることで、稼働率は順調に上がってきているといいます。

 るうふ・桂川啓太さん:「近代的な建物ではないので、すごく不便さというものはあるんですけど。その不便を逆に楽しんで頂く。そんな価値がこの古民家にはある」

■使わない日は“貸し別荘”に

 「1棟貸し」で人気を集めているのは、古民家だけではありません。

 東京からのアクセスも良く、温泉地として人気の静岡・熱海。この地で今、注目を集めているのが・・・。

 リソル不動産営業部・川村唯人さん:「こちらが、昨年8月にオープンしました、貸し別荘になります」

 50年前に建てられた数寄屋造りの大型別荘。和で統一された、おもむき豊かな室内。ヒノキ作りの浴槽では、24時間いつでも温泉が楽しめます。

 こうした「1棟貸し」の別荘に宿泊する人が急増しています。

 リソル不動産営業部・川村唯人さん:「前年比で3倍ほど、増えている状況です。長期滞在で、テレワークとして使いたいという声も頂いている」

 実は、この別荘は、オーナーから委託を受け宿泊施設として運用しているものなのです。この別荘のオーナーは・・・。

 熱海の別荘のオーナー:「思い入れがとてもあって、この思い入れのある物件を手放すのは心苦しい。何か良い方法がないかと思って。お客様に貸す方法があると知って、これは良いかなと」

 10年ほど前、売りに出ていた中古物件を夫が購入。当時は、庭も建物も荒れ果てた状態でしたが、夫が自らリフォームし、ようやく住めるようになったといいます。

 しかし、2年前、夫が亡くなり、物件を受け継いだものの、管理するのが難しいため、途方に暮れていました。

 1年前に不動産会社に相談したところ、別荘の「1棟貸し」を提案されたといいます。

 熱海の別荘オーナー:「維持費も大変なので、この維持費をどこで捻出するか。収益が増えれば、その分、管理にも使えるということで、この素晴らしい景色。そういったものを皆さんに共有できたりとか、家の維持も、うまくできるのではないかと」

 景気の悪化と持ち主の高齢化などにより、全国的に増えている空き別荘の放置問題。

 不動産会社には、オーナーからの相談が増えていて、関東近県の別荘地で、すでに10件の委託運用を始めたといいます。

 リソル不動産営業部・川村唯人さん:「貸し別荘として運用することにより、使わない日を一般のお客様に貸し出す。そういった運用の仕方が定着しつつある」

(「グッド!モーニング」2022年1月6日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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