記録的な暑さも「エアコン足りない」 品薄で“中古”人気…都心は5日連続の猛暑日へ【羽鳥慎一 モーニングショー】(2022年6月29日)
28日、気象庁は九州北部、中国、四国、近畿、北陸の梅雨明けを発表しています。いずれも、6月に梅雨明けを発表するというのは、統計史上初めてということです。そして、東京の都心では、6月としては異例の猛暑で、29日で5日連続の猛暑日となる予想です。
■ゴンドラ宙づり…男性“熱中症”か
東京・丸の内に集まった多数の消防車や救急車。日中のオフィス街が騒然となりました。
地上およそ20メートル。高層ビルで窓の清掃作業中のゴンドラが動かなくなり、乗っていた4人の男性作業員が取り残されました。
28日、4日連続で猛暑日となった都心。炎天下のなか、懸命な救出作業が続きます。
はしご車などが出動し、およそ1時間後に全員救出。しかし、このうちの1人が、熱中症の疑いで病院に搬送されました。
東京消防庁などによりますと、都内では28日午後9時までに192人が熱中症で病院に搬送。このうち3人が重症となっているといいます。
神奈川県でも46人が搬送され、川崎市の小学校では校外授業から帰ってきた児童の具合が悪くなり、熱中症のような症状があるということで、10人が病院に運ばれました。
■秋葉原では…猛暑のなか“着ぐるみ”
強烈な日差しが照り付ける東京・秋葉原。日傘を差す人や、帽子をかぶっている人の姿が目立ちます。
サーモカメラで見てみました。地面は56度と、かなり暑くなっています。人も、頭の部分、顔の部分などが40度近くなっています。
そんななか、ひと際赤い部分が目立つ、四角い動く物体が…日本豆乳協会の公認キャラクター「ちょうせい豆乳くん」です。
ちょうせい豆乳くん:「(Q.今、何してるんですか?)今、お散歩中」「(Q.暑くないですか?)暑いよ!暑いに決まってるじゃない!」
秋葉原を拠点に活動していて、週に2回、街を練り歩き豆乳の普及に努めているといいます。
太陽が激しく照り付けるなか、街中を歩く豆乳くん。一体、中はどんな状況なのでしょうか。
ちょうせい豆乳くん:「蒸し暑いですよ。多分、皆さんが体感している気温よりも、かなり暑く感じます」
自動販売機で水を買うなど、熱中症対策を徹底。電気店の前で扇風機に当たる姿も。さらに、休憩も兼ねて、なじみのカフェへ行きます。
店員:「ラズベリーソーダになります」
ちょうせい豆乳くん:「頂きます」
冷たいソーダを一気飲みし、パンケーキを器用に食べていく豆乳くん。
ちょうせい豆乳くん:「おいしい。めっちゃ(味が)染み込んでる!」
連日の猛暑にもかかわらず、活動を続ける理由は?
ちょうせい豆乳くん:「(コロナの影響で)イベント自体が少なくなってきて、活動の場所がかなり減っているので、少しでもこうやって、名前と顔だけでも覚えてもらえれば、うれしいなと思っています」
■エアコン品薄…“争奪戦”工事依頼も殺到
東京・亀戸の電気店。多くのエアコンが販売されていますが、そのエアコンに今、異変が起きています。
栄電気・沼澤栄一社長:「品薄状態です。メーカーによって、2022年モデルは生産していない状況があって。それによって、生産できるメーカーにしわ寄せがいっちゃってまして。全体的に品不足が続いています」「(Q.原因は?)半導体不足が一つと、今、解除されましたけれど、上海のロックダウン。これは一番大きな原因でしたね」
今は最新機種ではなく、いわゆる“型落ち”のエアコンをかき集め販売しているといいます。
この時期のエアコン不足は、30年この仕事をしていて初めての経験だといいます。
沼澤栄一社長:「(Q.これがエアコンの?)受け付けている注文伝票ですね。これだけ待って頂いています」
この店では、エアコンの設置も行っていますが、依頼が殺到しています。
沼澤栄一社長:「(Q.取り付け作業の予約は?)20台くらいは埋まってるんじゃないですか」
この先2週間ほどは、予約が埋まっている状態に。
沼澤栄一社長:「最初から、今だったらこのくらいになっちゃうよ、それでもいい?って。急ぎって言われたら、申し訳ないけど他回ってもらって。正直に言ってますよ」
27日は、2週間エアコンの取り付けを待ってもらっていた家へ。中にあったのは、1台の使い込まれたエアコンでした。
沼澤栄一社長:「(Q.割と年季が入ってる?)そうね。20年近いんじゃないかな」
室外機も交換するため、強い日差しが照り付けるなか、ベランダで作業を行います。
暑さ対策でファンが付いた服を着ていますが思わず…。
沼澤栄一社長:「マスクは取らせてもらいますね」
熱中症になるのを避けるため、マスクを外しての作業。都内で猛暑日を記録した27日、顔や腕からは汗が溢れ出します。
2人がかりでおよそ2時間。新しいエアコンが取り付けられました。
主に寝る時にエアコンを使用しているという住人は、次のように話します。
エアコン交換を依頼・中山武夫さん:「(Q.新しいのに換えて、快適に寝られる?)そうですね。やはり、きょう(寝る時が)楽しみですよね」
■エアコン品薄で…“中古”も人気
エアコンが手に入りづらくなっているなか、人気が高まっているのが中古のエアコンです。
大手リサイクルショップの「トレジャー・ファクトリー」では、エアコンの売り場面積を拡大し、例年の2倍近くのエアコンを展示しています。
トレジャー・ファクトリー、小沢稔和マネージャー:「5月の全店での販売台数が前年比で30%、販売が伸びている状態です。新品が品薄ということと、物価高とか電気代が高騰しているので、節約志向が高まっているところで、中古品で価格を抑えて設置しようというお客さんが増えています」
物流センターには、出荷を待つ中古エアコンが20台ほど置かれていますが、1カ月も経たないうちに、在庫は3分の1程度になったといいます。
トレジャー・ファクトリー、黒柳洋介さん:「6月の頭くらいでは60台から70台くらいは、ここにあったと思います。うちの方から、どんどんなくなって、店舗の方に送られている状況になっています」
この日、エアコン売り場を訪れた家族は…。
母:「駐車場とか見てても『あの人もエアコン買いに来たんじゃないか』とか思って。ここ(2階の売り場)まで、早歩きで来た。駐車場から」
エアコンが品薄状態だと聞き、急いで買いに来たという母親。娘の部屋に設置したいのだといいます。
母:「(Q.今まではどうしてた?)窓開けて、ドアも開けて」
娘:「扇風機」
母:「扇風機ね。熱風のなか過ごしていた。急に、ここにきて(気温が)上がっちゃったので。これは、命の危険を感じて買いに来ました」
お目当ては6畳タイプのもの。家電量販店も見てきましたが…。
母:「新品だと、お値段が高いというのと、こちらのエアコンが中身を洗浄して売って下さってるというのを聞いて。安心だなと思って」
トレジャー・ファクトリーでは、エアコンの中を洗浄してから販売しています。この日、中古品を探しに来た家族は、電気代もしっかりチェックします。
店員:「(電気代は)おおよそ年間で2万円ぐらい」
母:「他のメーカーさんと比べても…」
型落ちの未使用品を新品の3割引きほどで購入しました。配送料を節約するために、持ち帰ることに。
娘:「重い」
母:「喜びの重みですね。載りました」
待望のエアコンを手に入れた喜びで、思わず拍手が。しかし、設置までは1週間ほどかかるといいます。
母:「(Q.(予約が)詰まっているんですね?)ねー。しょうがない、これはもう。付けてもらえるだけで、ありがたい。あと何日我慢すればっていうだけでも、気持ちが違う」
■ビールや日陰…猛暑から“避難”
夏の風物詩も帰ってきました。東京・有楽町にあるビアガーデンは、コロナの影響で3年ぶりの開催となりました。
客:「かなり暑いので、やっぱり温かくなった体に、冷えたビールを流し込んで、最高ですね」
銀座スカイビアテラス・寺島信広支配人:「梅雨明け宣言から、皆様の電話が鳴りやまないくらい、ご予約頂いています」
浅草の仲見世では、“暑すぎて人がいない”と思いきや、皆、日陰にいました。
気象庁は28日、九州北部や中国など5つの地方が梅雨明けしたとみられると発表。鳥取砂丘では、ラクダもぐったりしていました。
駱駝屋のスタッフ:「(Q.ラクダも夏バテするんですか?)しますよ。暑さでね」
連日の猛暑で、心配されるのが、熱中症。
医師:「体、やっぱり熱いですね」
80代男性:「今まで(熱中症に)なったことがなかったんだもの。びっくりしたよ、本当に」
28日、夜間や休日の往診を行っているファストドクターに依頼したのは、80代の男性。ゴルフを終えた後、足がつった状態が続き、歩けなくなってしまいました。
医師:「運動で脱水による熱中症かなと思う。塩分とるのが大事」
80代男性:「(妻が)塩分取るな、取るなって」
高血圧のため、普段から塩分を控えていたといいます。男性は、熱中症による熱けいれんとみられ、点滴を投与して塩分摂取を促しました。
ファストドクター・菊池亮代表:「昨年の6月に比べると、患者数としては約2倍に増えています。小さなお子さんとか、ご高齢の場合は体調の変化を伝えることができない。知らず知らずのうちに、熱中症に陥ってしまうケースもあるように感じます」
気温が28度を超える日は、屋外での活動は控え、室内の温度を適切に管理することが重要だといいます。
(「羽鳥慎一 モーニングショー」2022年6月29日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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