【最低賃金】“上げ幅”議論スタート 「原材料高騰」影響で…中小企業のホンネ(2022年6月28日)
参院選の争点の一つでもある最低賃金の上げ幅について、議論が始まりました。引き上げを望む声が上がる一方で、中小企業を中心に厳しい現状も見えてきました。
4日連続で猛暑日を記録した東京。
昭和15年創業の麦茶を作る工場「川原製粉所」は、従業員9人の中小企業。真夏の麦茶需要のピークに向けて今が一番、忙しい時期です。
川原製粉所・川原渉社長:「うちの製造現場はすごく暑くて過酷な環境だと思いますので、従業員の人たちには『なるべく給料を上げてあげたいな』という思いはあるんですけど…」
川原製粉所の社長も注目しているのが28日から始まった厚生労働省の中央最低賃金審議会。
参院選の争点の一つである「賃上げ問題」ですが、経団連は21日、従業員500人以上の大手企業105社について、夏のボーナスの平均が前年より10万円以上増えたと発表しました。
厚生労働省・後藤茂之大臣:「できる限り早期の全国加重平均1000円の実現に向け、最低賃金の引き上げを図って参ります」
このところの物価上昇の流れもあって「賃上げ」を求める声は多いですが、中小企業の経営者は…。
川原製粉所・川原渉社長:「あそこの『窯』の所を見て頂くと分かるんですけど、あれは重油を燃料として火をたいています。やっぱり重油代が非常に高くなっているのが一番、痛いところですね…」
燃料代や段ボールなど価格高騰の影響を受けているものも数多くあり、会社としては利益が上がらない状況だそうです。
川原製粉所・川原渉社長:「『昔ながらの製法』で作っていますので、香りと味が濃くて自慢の麦茶です!」
商品の値上げも従業員の賃上げもそう簡単な話ではないだけに、経営者の悩みは尽きません。
川原製粉所・川原渉社長:「ただ『賃上げしなさい』っていうのは実際のところ難しい問題ですので、やはり日本の社会全体が経済成長していかないことには…」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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