都心連日猛暑で緊迫の救急現場「電力ひっ迫注意報」も初発令“牛も限界”酪農家の苦悩(2022年6月26日)

都心連日猛暑で緊迫の救急現場「電力ひっ迫注意報」も初発令“牛も限界”酪農家の苦悩(2022年6月26日)

都心連日猛暑で緊迫の救急現場「電力ひっ迫注意報」も初発令“牛も限界”酪農家の苦悩(2022年6月26日)

きょう26日、東京都心は6月としては初めて2日連続の猛暑日となりました。
猛暑はあすも続くことから政府は初の「電力需給ひっ迫注意報」を出しました。

▽初の「電力需給ひっ迫注意報」発令
(佐々木一真アナウンサー)「こちら埼玉県熊谷市です。もわっとした熱気が立ち込めていて、少し歩くだけでぐったりしてきます。あちらの大温度計には『本日の最高気温36.4℃』と書いてあります。」
異例の暑さが列島にふりかかりました。“猛暑の本場”となっている埼玉県熊谷市では、午後1時前に最高気温36.4℃を記録。
26日で猛暑日は3日連続となり、6月までに3日連続になるのは35年ぶりといいます。
「今までこんな暑いことはなかったと思います。サウナみたいな感じです」
「これから夏本番なんで、今年の夏はどうなっちゃうんだろうかって」
午前11時15分に35℃に到達し、6月としては観測史上初めて2日連続の猛暑日となった東京都心。練馬区では、昼前に最高気温36.4℃を記録しました。
全国の気温を見てみると、30℃以上の赤が目立つ中、35℃を超えるピンクは、主に関東に集中しています。
26日、35℃以上の猛暑日となったのは、岩手県釜石市や栃木県佐野市、前日に40.2度を観測した群馬県伊勢崎市など30地点。
また、27の都道県で今年一番の暑さを記録しました。こうした状況は、あしたも続き、厳しい暑さとなる見込みです。
「あす以降も猛暑が続き、電力需要が増えることが見込まれることから、政府は初めて東京電力管内に『電力需給ひっ迫注意報』を発令しました」
資源エネルギー庁によると、東京電力管内ではあす27日、電力供給の余力を示す『予備率』が5%を下回る見通しで、政府は、冷房は適切に使用しながら、不要な照明を消すなど、無理のない範囲での節電を呼びかけています。

▽「熱中症の疑い」相次ぐ救急搬送 死者も
厳しい暑さが続く中、埼玉東部消防組合の指令センターには、熱中症の疑いで、体調不良を訴える通報が相次いでいました。
(指令課職員)「74歳男性、息苦しさとうつろな状態、熱中症の症状あり…」
埼玉県では、前日(25日)の1日で、135人が熱中症の疑いで救急搬送されていて、94歳の男性が亡くなっています。
「救急車来るまで冷やしてください、体を」
公園で草野球の試合をしている最中、30代の男性がめまい、吐き気、腹痛を訴えたといいます。
隊員も暑さ対策のため、保冷剤をベストに入れて、現場に向かいます。
「救急車、反対車線を走行中です。」
救急車が現場に到着。患者がストレッチャーで運び込まれます。

「水分摂取はあまりされていなかったですか?」
(久喜消防署 救急隊長)「草野球の試合中、ピッチャーとして出場中に4回途中降板ということで、そのまま休憩室で休んだんですけど、継続的な水分摂取をしなかったことがひとつ要因として上げられると思います。」
医師の診断は熱中症でした。熱中症や熱中症の疑いで搬送された件数は、危険な暑さとなった週末に急激に増えています。
(久喜消防署 救急隊長)「スポーツ、部活等が盛んに行われる、急激な気温上昇がこの週末にかけてあったのも、1つの要因と考えています。」

▽「電気代増」「生産ダウン」猛暑が酪農家直撃
(佐々木一真アナウンサー)「こちらは埼玉県にあります、およそ60頭の牛を飼育している牧場です。この6月として異例の暑さは酪農にも大きな影響を与えるといいます。」
牛の中でも、白黒模様のホルスタイン種は北ヨーロッパが原産で、特に暑さに弱いそうです。
(榎本牧場 榎本求代表)「30℃以上になってくると、だんだん食欲が落ちてきまして、口でハ―ハ―息をしたりが頻繁になると、熱射病の可能性が増えてまいります。最悪の場合は死んでしまいます。」
この牧場では、自動で搾乳することができる最新鋭のロボットを導入しています。             
(榎本牧場 榎本求代表)「食欲が落ちて、乳量も減るし、乳質も落ちてまいります。この温度が8月まで続くようになると、1割くらいは減ると思いますけど。」
暑さ対策として、牛舎では、大型送風機10台をフル稼働させ、さらに―。
(佐々木一真アナウンサー)「ミストの周りに牛が集まっています。」
細かい霧を噴射する“ミスト冷房”の装置を3台取り入れました。
(榎本牧場 榎本求代表)「今、電気代が高くなりつつあるが、牛が元気でいることが最優先ですので。」
暑さによる“生産量の低下”に“電気代の負担増”。それだけではありません。
(榎本牧場 榎本求代表)「輸入牧草の値段も高い。利益がどんどん無くなってくる。採算が合わずにやめていく牧場がたくさんあります。」
牧場を訪れた家族連れは…
(牧場を訪れた親子)「ヤバいヤバい、溶けてきた。」
「暑いのが続くと思うと、ちょっと萎えますね。」

6月26日『サンデーステーション』より
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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