【侵攻4カ月】「生きていること見せたくて」戦車の上で“卒業写真” 若者たちの門出(2022年6月24日)

【侵攻4カ月】「生きていること見せたくて」戦車の上で“卒業写真” 若者たちの門出(2022年6月24日)

【侵攻4カ月】「生きていること見せたくて」戦車の上で“卒業写真” 若者たちの門出(2022年6月24日)

 ロシアによるウクライナ侵攻は、いつ終わるともしれません。戦火のなか、若者たちは新たな門出を迎えています。

 戦地のウクライナで若者たちが乗っているのは破壊された戦車。実は高校の“卒業写真”として撮影されたものです。

 場所はロシア軍の砲撃で廃墟と化した街・チェルニヒウ。地元の高校を卒業する学生たちをウクライナの写真家が撮影しました。

 爆撃で外壁が崩れ落ちた住宅で同級生とともにポーズを取ります。変わり果てた故郷を背景にして記録した卒業写真。参加した学生の思いは…。

 高校の卒業生(17):「つらかったけど、このような現実で私たちが生きていることを見せたかった」

 ロシア軍が侵攻して4カ月。ウクライナは6月が卒業シーズンです。

 東部のハルキウではウクライナ軍が立ち会うなか、卒業生たちが記念のダンスを披露。戦地で迎える門出をドレスアップして祝います。

 学生たちはこの4カ月、思春期ならではの「葛藤」と、「未来への希望」を抱いて過ごしてきました。

 番組は首都キーウの高校を卒業したばかりの女性を取材。

 キーウの高校を卒業・ヴェロニカさん(17):「初めまして、ヴェロニカです」

 日本語の勉強もしているというヴェロニカさん。

 一時はポーランドに避難していましたが、故郷に帰国。今月15日、キーウの高校で卒業証書を受け取りました。

 しかしその後、予定していた卒業パーティーは中止に…。

 キーウの高校を卒業・ヴェロニカさん:「ウクライナでは食品を買うお金がない人もいるなかで卒業を祝うなんて…よろしくないこと」

 当初はドレスアップしないつもりだったといいますが、母親の友人に勧められ…。

 キーウの高校を卒業・ヴェロニカさん:「良い思い出になるように、戦争中でも楽しめるようにと勧められた。私は納得していなかった。でも、試しに着替えて鏡を見た時に、卒業式で絶対に着ると決めた」

 プロのスタイリストとカメラマンに依頼し、故郷・キーウの街でドレス姿を記録。同級生も誘い、卒業アルバムを作ることにしたのです。

 人生の岐路に立つヴェロニカさん。いまだ戦乱が続くなか、国外への避難はしないと決断しました。

 キーウの高校を卒業・ヴェロニカさん:「キーウ国際大学に入学したい。不安も感じているが、ウクライナの経済を復興しなければならない。平和になって、いつもの生活に戻ってくれることを期待している」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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