【旬のアジ】水揚げ量激減で価格高騰 メニューから除外も…
刺し身や塩焼きなど、食卓にのぼることの多い魚・アジですが、いま漁獲量が減っているといいます。不漁により必要な量のアジを仕入れることができず、ランチメニューに提供できなくなる店も出ています。
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都内のスーパーにある鮮魚コーナー。氷の上には、今が旬だというアジが並べられていました。サイズは例年と変わりないといいますが、その“価格”に異変が起きていました。
生鮮市場さんよう・鮮魚コーナー 関利光さん
「ここ2週間くらい相場が上がっていまして、1.5倍から2倍近くになってますね。高値になっていますね」
アジの仕入れ値が高騰し、例年だと1匹100円ほどで販売するところを、17日はおよそ2倍の199円で販売していました。
これにはお客も…
Q.手が出しづらいとかありますか?
お客さん
「あります。もしあれ(高い値段)だったら買わないです」
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食卓にのぼることも多いアジに何が起きているのか。関東有数のアジの水揚げ量を誇る千葉県鋸南町の漁港を訪ねました。
記者
「午前6時半です。漁を終えた船が港に入ってきました」
早朝から次々と水揚げされる魚を、漁師たちが手早く仕分けていきます。
保田漁業協同組合 鈴木淳さん
「きょうはサバとアジとイワシなんだけど、アジが少ないね。10分の1とか。立派は立派だけどね、これで量があればいいけど…」
6月に入り、アジが今までにないほどの不漁になっていました。15日は200キロほどの水揚げでしたが、17日はおよそ15キロに落ち込むなど、日によってばらつきがあり不安定だといいます。
■保田漁港の水揚げ量(小アジ)
15日 約200キロ
16日 約 80キロ
18日 約 15キロ
保田漁業協同組合 鈴木淳さん
「クラゲ、時期的に早いけどクラゲもはいってくるし、海の中どうなってるのかわからないです」
不漁の詳しい原因はわかっていないということですが、数が少ないと当然、市場の相場も上がっています。
保田漁業協同組合 鈴木淳さん
「通常なら400~500円だけど、4~5倍だもんな」
影響は漁協直営の食堂にも及んでいます。
いつもなら漁港で水揚げされたばかりの新鮮なアジを、刺し身や塩焼きなどで提供したり、干物に加工し、おみやげとして販売したりしていますが、足りない分を関東近郊のほかの漁港から仕入れざるをえない状況だといいます。
保田漁業協同組合 鶴岡克政さん
「間に合ってないですね。うちの量だけじゃ足らないので、だから仕入れています。あんまり遠くはコストかかるので」
◇
都内の飲食店ではさらに深刻な事態になっていました。
こんがりきつね色にあがったアジフライ。東京・江東区の「富水」では、ランチ時はご飯などがついて1000円で味わえるとあって、これを目当てに来るお客もいるという人気メニューです。
しかし…
富水 女将・高倉良江さん
「昼間ほとんど出せなかったりする時もありますから。品物がなさすぎ」
ランチで提供できる量のアジを仕入れることができず、17日もお昼のメニューからアジフライを外して営業していたといいます。
富水 女将・高倉良江さん
「それがずっと長く続くと、お客さんたちもアジフライを忘れて頼まなくなるから、それが一番さみしいです」
スーパーや飲食店などでも重宝されるアジ。不漁の影響が広がっています。
(2022年6月17日放送「news every.」より)
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