選挙直前に“吉川議員問題”総理電話するもつながらず?党としてどう決着?記者解説(2022年6月15日)
通常国会が15日、閉会しました。官邸キャップの山本志門記者に聞きます。
(Q.政府が提出した法案が26年ぶりにすべて成立。岸田総理としたら目算通りといったところでしょうか)
そうですね。官邸は、高い支持率を背景に、この国会は乗り切れると自信を示していました。今回、与野党が対決する法案は出さず、まさに安全運転を重ねた形だったと思います。ある官邸関係者は、「聞く力を発揮して答弁するなど、パーフェクトゲームだった」と振り返っています。
一方、野党も見せ場はあったと思います。コロナ関連予算の使い道の杜撰さを追及していましたし、防衛費の相当な増額、子ども予算の倍増など、中身や財源をどうするのか、また、物価高や円安への対策をどうするのか。問題意識に説得力がある部分が多かったと思います。ただ、野党からは、岸田総理の答弁は「今後、検討する」と繰り返すなど、「暖簾に腕押しだった」という声も聞こえてきて、次第に攻め手を失っていった感じがします。こうした状況に、ある官邸関係者は、国会戦終盤戦前に「いろいろ調べたがスキャンダルは出てこなさそうだ。このまま乗り切れる」と漏らしていましたが、そこは計算を間違え、最後の最後で吉川氏の疑惑が出てきてしまった形です。
(Q.吉川氏は、会見を開く様子はみられませんが、モヤモヤが残りますよね)
1週間後には、参議院選挙が公示されますので、政府・自民党は選挙への影響を考えて、一刻も早く議員辞職に追い込みたいというムードが高まっています。岸田総理としても、吉川氏は自らの派閥に所属しているわけで、強い憤りを感じているという話も官邸内からは聞こえてきます。また、岸田総理自身が吉川氏本人と直接話そうと電話をかけているようですが、電話自体がつながらず、まさに“雲隠れ”状態だという声も自民党内からは聞こえてきます。岸田総理は15日の会見でも「説明責任を果たせないなら、議員としての進退に直結する」と、あえて議員辞職を求めるような突き放した言い方をしたのも、早期収束を図りたい焦りのような思いも透けて見えます。
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