「酪農辞める人が増える」牧場経営者 “エサの高騰”で畜産・酪農 農家が危機的状況…“トウモロコシ国産化”が解決の一手か|TBS NEWS DIG
国産牛のステーキが食べられなくなる!いまの国際情勢で、そんなことが起きうるかもしれないといいます。その解決の一手としてあるものの“国産化”がいま注目されています。
国産ブランド牛のステーキ。今後、食べられなくなる可能性が…
関口牧場 関口健社長
「一番はやっぱりエサの高騰ですね」
エサのメインとなる飼料用のトウモロコシの高騰。その背景にあるのがウクライナ情勢です。
ウクライナはトウモロコシの輸出が世界4位のため、供給への懸念が増加。国際相場は今年に入り30パーセントほど上がりました。
関口牧場 関口健社長
「このままの状態であれば、どんどん(酪農を)やめる人が増えてくる」
現在、飼料用トウモロコシは99%以上を輸入。そこで、食の安全保障の観点から注目されるのが…
「国産率0.0」
そう、国産化です。
こちら宮城県の畑には、農家や県の職員などおよそ150人の人だかりが。
視線の先には…
飼料用トウモロコシの国産化に向けた実証実験です。
コロナ禍で価格の下落が続く米の収入を補う作物として、農家も期待を寄せます。
農事組合法人アグリ高倉 佐藤英樹代表理事
「農業所得がだいぶ減っている状況の中で、これは取り組まなきゃいけないだろうと」
飼料用トウモロコシは中国による旺盛な需要や、円安などを背景に現在は外国産と国産の価格差がほぼない状態です。
今、まさに国産化を始めるには最適な時期だと言えます。
JA全農 小里司米穀部次長
「(Q.国産化をさらに広げるためには?)(トウモロコシは)お米や大豆に比べると政策的な支援がないわけですから、その支援を拡充していくことが大事かなと」
一方、こんな取り組みも…
記者
「こちらの畑ではビールの原料となる大麦が育てられています」
サッポロビールは海外だけでなく国内でも原料となる大麦とホップの契約栽培を行っています。
サッポロビール原料開発研究所 保木健宏原料育種開発グループリーダー
「品質向上、あるいは安全性の向上に繋げることができ、よりビールをおいしくするために」
また、農家が育てやすい大麦やホップの開発も行っています。
サッポロビール原料開発研究所 木原誠主任研究員
「見た目が普通ですいません」
と謙遜しますが、こちらは今年開発された、温暖化に対応する世界初の大麦です。
サッポロビール原料開発研究所 木原誠主任研究員
「原料の安定調達という観点からは、極めて貴重な大麦だと思っています」
品種の開発から生産まで…私たちの食卓を守る“国産化”が広がっています。
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