なぜ豊漁?カツオ水揚げ量“25倍”「大きくてうまい二刀流」今年ならではの理由(2022年6月13日)

なぜ豊漁?カツオ水揚げ量“25倍”「大きくてうまい二刀流」今年ならではの理由(2022年6月13日)

なぜ豊漁?カツオ水揚げ量“25倍”「大きくてうまい二刀流」今年ならではの理由(2022年6月13日)

 値上げが相次ぐなか、異例の値下げとなっているのがカツオです。先月の水揚げ量は4月と比べて、実に25倍。その訳とは何なのでしょうか。

 13日午前3時すぎに東京を出た取材班。“爆獲れ”の現場を目の当たりにしました。

 値上げラッシュのなかでの“豊漁”。今年ならではの「ある理由」とは・・・。そして、争奪戦も勃発していました。

 相次ぐ“値上げ”に疲れた皆さんに、朗報です。刺身はもちろん、なめろう、カルパッチョにしてもおいしいカツオ。今年は“豊漁”です。

 丸々と太った初ガツオ。次から次へと水揚げされていきます。午前5時の千葉県勝浦市。“大漁”に沸いていました。

 漁師:「今年は多いね」「(Q.きょうは大漁?)きょうは大漁」

 勝浦では4月、およそ100トンほどだった水揚げ量が5月には2600トンを超え、25倍近くに増加しました。

 勝浦漁業協同組合・渡辺和明管理課長:「これだけ豊漁だし、お求めやすい価格になっているので今、本当に食べごろのチャンスだと思う」

 異変は、取れる量だけではありません。

 漁師:「ちょっと大きいよ。4キロくらいある」

 一般的に、太平洋側を北上するのが「初ガツオ」。秋から冬にかけ、エサを食べ南下するのが「戻りガツオ」と呼ばれています。

 今年の初ガツオは、餌(えさ)を食べ太った戻りガツオ並みの大きさが揚がっていました。

 勝浦漁業協同組合・渡辺和明管理課長:「初ガツオは、大体2キロ前後のこのぐらいが主流。しかし今年に限ってはとてもサイズが大きくて、このぐらいの4キロから5キロ、これが主流となっている」

 大きさだけでなく、味もです。例年、さっぱりした味わいの初ガツオ。今年は戻りガツオのように脂も乗っていました。
                            
 値段も安く、脂も乗ったカツオ。値上げラッシュが続くスーパーでは“争奪戦”です。
           
 最近カツオを買った人:「他の物に比べたら安いので、率先して買っている」

 カツオを買った人:「見てて、おいしそうだなと思って買った。いつもだいたい安いので。他に比べると」

 気になるのは、なぜ豊漁なのかです。理由の一つは4月、極端に少なかったものが例年通りに戻ったこと。もう一つが“海水温”です。

 例年、亜熱帯海域を回遊するとされるカツオ。今年はその地域の海水温が高すぎたため、日本近海で越冬。そのままとどまったケースが考えられます。

 漁業情報サービスセンター・カツオ担当、水野紫津葉さん:「亜熱帯(海域)に回遊しきらずに、近海にとどまる群れがいることも報告されている。そういう群れが近海にとどまって、5月の海面水温の上昇とともに伊豆諸島周辺に現れた」

 思わぬ豊漁に、港町の人々は・・・。

 勝浦港・市場食堂「勝喰」、関和久代表:「味が濃いから大味っていうんだよ。今うまいよ、大きい方がうまい。二刀流だよ二刀流。魚界の大谷翔平だよ」

 勝浦漁業協同組合・渡辺和明管理課長:「価格が下がるのはちょっと厳しいですけど、その分広く皆さんに食べてもらえればそれが喜びですし、釣り手によし、売り手によし、世間によしの三方よしだと思います」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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