この夏7年ぶりの節電要請 電力ひっ迫の理由は?求められる節電対策は?|TBS NEWS DIG

この夏7年ぶりの節電要請 電力ひっ迫の理由は?求められる節電対策は?|TBS NEWS DIG

この夏7年ぶりの節電要請 電力ひっ迫の理由は?求められる節電対策は?|TBS NEWS DIG

6月7日、政府は企業や家庭に対し7年ぶりに夏の節電要請することを決定しました。なぜ節電を求められるのでしょうか?電力の安定供給に必要な予備率は3%です。この夏、10年に一度の猛暑を想定した場合、この予備率を切りかねない状況ということです。電力ひっ迫の理由や電気料金、電気の節約術をスタジオで解説します。

■この夏7年ぶりの“節電要請”

ホラン千秋キャスター:
電気についてお伝えします。暑い夏がやってきますが、政府は7日、企業や家庭に対し、7年ぶりに節電の要請をすることを決定しました。期間は7月1日から9月30日、夏の間ということになりますね。特に電力需要が増す午後5時から8時ごろ、節電を呼び掛けているんです。

松野官房長官は、「今年の夏と冬は非常に厳しい電力需給の見通し。国民生活や経済活動に支障がないよう、できる限りの節電、省エネにご協力をいただきたい」というふうに話しました。

ではなぜ、節電を求められるのかという点について、電力は、安定供給するために予備率が3%、最低限必要だということです。予備率とは、ピーク時の電力需要に対し供給力の余裕がどの程度あるかを示す指標ということです。この数字が多ければ多いほど、余裕がたくさんある。少なければ少ないほど、もう余裕がないということになるんです。ですので、この最低限3%を死守したい。ですが今年の夏、10年に一度の猛暑となった場合、どれくらい余裕がなさそうなのか。今年7月、電力需給の見通しは、東北電力、東京電力、中部電力、予備率は3.1%。この最低限、安定供給に必要な予備率3%を切りかねないような数字になるという想定です。

重要になってくるのが、暑いのか寒いのかという点なんですが、もちろんベースは暑いんです。平年と比べて、どれくらい暑いのかというのを気象庁の発表で見ていきますと、東日本と北日本は6月から8月、もう既に平年と比べて高い見込みだということが発表されています。西日本は平年並みから高い、沖縄・奄美はほぼ平年並みですので、全体でならしてみますと、平年よりも暑くなるんだろうなというところが想像できますよね。

さらに、6月後半から7月前半、梅雨の時期なんですけれども、全国的に雨・曇りの日が多い見通しです。ですので、暑さに加えてこのムシムシとした部分というものも加わってきます。このムシムシしたところを解消しようとしますと、さらに電力を使うということになりかねないわけです。

では、電気が足りないならもっと発電すればいいじゃないかというふうに思ってしまうんですが、そうもいかない事情がいくつも重なっているんですね。

▼まず一つ目の理由として、東日本大震災以降、原発の稼働停止というのが長期化しています。いくつも原発が動いていません。ですので、電力を作る全体の量が減っているというふうに言えると思います。

▼さらに、コロナ禍を経てテレワークなどが普及しました。普段ですと、会社でみんなで同じところで電気を使っていたと思うんですが、それぞれの家庭でさらに電気を使いますので、電力需要というのが増しているんです。

▼さらに、電気を発電するために必要な燃料というものが、ウクライナ侵攻で先行きが不透明というふうになっています。

こういった理由に加えまして、今、脱炭素の流れというのは加速しています。火力発電というのを稼働させればさせるほど、二酸化炭素の排出しますよね。ですので、そういったところも加味しますと、その稼働率というのが低下している様々な理由で電気を作れない、電力が不足するということに繋がっているというわけなんです。

井上貴博キャスター:
不測の事態もありますので節電に協力するというのは大前提だと思うんですが、根本的に解決するためにも、この全体のエネルギー政策、原発再稼働をどうするか含めてそこはしっかりと議論を進めていただきたいなというふうに感じます。

「食べチョク」代表 秋元里奈さん:
今、このタイミングで不足している理由が、一時的なものというか、結構長期的に続くものだったり、例えば、テレワークとかに関しては、もう一定馴染んでしまったら置き換えることって難しいと思うので、そういう意味で言うと、短期的にはもちろん協力をして節電をするっていうことはできると思うんですけど、やっぱり長期的に見たときに本当に根本的に解決できてるんだっけというとそうではないかなと思うので、根本的に解決されるようなところはしっかり議論をしていただきたいなと思いますね。会議の結論として、節電をしてくださいだとなんかちょっとガクッとしてしまうというか、会議のその結果がそこなのかっていう、お願いベースでではなくて根本的な部分の課題解決のところがどう進んでるのかっていうところはすごく気になります。

井上貴博キャスター:
政府の会議で話がしっかりとまとまってないから、結局、国民の皆さん節電お願いしますと言われても、いや、結局あなたたちの議論が進んでいないツケが回ってきてるような気がしてしまうと。

「食べチョク」代表 秋元里奈さん:
短期的には協力できると思うけれども、何か根本的…(https://newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20220608-6022406)

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