“大粒ひょう”で深刻被害 車修理の費用「300万円」・・・太陽光パネルもヒビ 補償は?(2022年6月6日)

“大粒ひょう”で深刻被害 車修理の費用「300万円」・・・太陽光パネルもヒビ 補償は?(2022年6月6日)

“大粒ひょう”で深刻被害 車修理の費用「300万円」・・・太陽光パネルもヒビ 補償は?(2022年6月6日)

 埼玉や千葉などに降り注いだ大粒の「ひょう」。この週末、ガラスや車を修理に出す人が殺到し、高額な修理費用がかかる事態となっています。さらに、太陽光パネルがひびだらけになる深刻な被害も明らかになりました。

■“大粒ひょう”で修理依頼が殺到

 2日連続で関東を襲った激しいひょうは、大きな爪痕を残しました。

 千葉県にある市川工業高校では、校舎の窓ガラスが60枚以上割れる被害が出ました。当時、部活動をしている生徒もいましたが、けが人はいなかったということです。

 市川市では、住宅もひょうに破壊されました。

 家がひょう被害・住民:「ブルーシートを張ってもらって。(湯船の)中に、皆入っちゃったの。ガラスが割れたから。(窓を)開けてたから、中にガラスが入っちゃった」

 この住宅は、1階の浴室と2階の窓ガラスが割れたほか、雨どいにも穴が開いてしまいました。窓にブルーシートを張り、応急処置をしましたが、周辺でも被害が相次いでいて、修理には時間が掛かるといいます。

 家がひょう被害・住民:「(Q.ガラスの修理は頼んでる?)もう頼んで、(来るのが)14日。まだまだ先なんだって。混んでて」

■窓ガラス3枚割れ・・・「40万円」

 別の住宅では・・・。

 業者:「ここから見ると2枚・・・」
 男性:「3枚ですね」
 業者:「本当だ、上も」

 雨戸が付いていない窓ガラスが割れています。インターネットで見積もりを依頼したところ、足場を組んでの作業が必要で、提示された費用はおよそ40万円。5日は、別の業者に見積りを依頼しましたが・・・。

 業者:「だいたい、30万から40万円」
 男性:「やっぱり、30万から40万円ですか・・・」
 業者:「足場が・・・」
 男性:「そうですよね・・・」

 男性は、保険に入っていたものの、金額を抑えるため、ひょうに関しては、対象から外してしまっていたといいます。

 男性:「(Q.保険は下りる?)火災保険は入っているけど、ひょう被害があるとは思わなくて。風災・・・ひょうの被害をちょうど抜いていて。保険は厳しいと思ってます。ちょっと痛いですね、出費として」

■業者 2日で80件「作業は10日後」

 修理を請け負うガラス業者は、目が回るような忙しさです。

 ガラス店の社長:「(Q.きょうはどれぐらい作業を?)いける限りと、ガラスの在庫がある限り。あまり遅いと、皆さん寝ちゃうんで。(午後)8時から9時ぐらいまで」

 普段は一日1件程度という修理の依頼が、ひょう被害の後、急増し、3日と4日の2日間で、80件を超えているといいます。5日も、休日返上で対応に追われていました。

 ガラス店の社長:「(Q.きょう中に来てほしいという問い合わせ多い?)そうですね。気持ちは分かるが、順番で公平に連絡くれた方から」

■“大粒ひょう”車ボコボコ・・・

 被害は、住宅だけではありません。

 タキザワ自動車・滝沢和也代表:「車は損害用の写真を撮るので、お時間頂きます」

 修理の依頼に訪れた女性は、運転中、激しいひょうに見舞われました。

 車の修理に訪れた女性:「風もひどいし、ハンマーで何回もたたかれているみたい。世の中が終わると感じるほど、びっくりした」

 ボンネットには、至る所に「へこみ」があります。

 タキザワ自動車・滝沢和也代表:「これだけの(傷の)数になると、どうしてもゆがみが出るので。完全な復元とは言えない、交換しかない。(ボンネットだけで)安めに言っても、10万円前後かなと。他もあるので、100万円とか、この1台だけでもそれぐらい」

 車の修理に訪れた女性:「屋根全体を取り換える?」
 タキザワ自動車・滝沢和也代表:「保険会社と話していきますけど、今入っている車両保険の金額範囲内になるので。その範囲内で、できる限り、きれいな修理をしていきたい」

■高級車が無残「修理代300万円」

 細かい傷はどの程度あるのか。別の車のフロント部分にテープを貼ってもらうと、無数のへこみができていました。

 タキザワ自動車・滝沢和也代表:「テスラなので、部品の供給がまだないものもあると思う。おそらく2カ月、3カ月かかるのではないかなと。(金額も)200万、300万円は絶対行くと思う」

 コロナ禍やウクライナ情勢による部品供給の遅れから、修理に時間がかかり、費用も塗料の高騰などから高くなるといいます。

■メロン直撃・・・1000個全滅 被害600万円

 一方、ここも激しいひょうに襲われた埼玉県本庄市では、メロンを栽培しているビニールハウスが深刻な被害を受けました。

 メロン農家・小賀野勝男さん:「風でビニールがはがされちゃって・・・。直接、メロンにひょうが当たった痕。ひどいやつは、こういうふうな傷になって」

 収穫まで、あと2週間。メロンにとって、とても重要な時期だったといいます。

 メロン農家・小賀野勝男さん:「メロンの甘さは(収穫の)10日ほど前から、徐々に甘くなる。今の状態は、キュウリみたいな甘さ。収穫にはならない。木の力で甘くするので・・・」

 栽培しているメロンおよそ1000個は全滅。ハウスの修理も含め、被害総額は600万円にも上るということです。

 メロン農家・小賀野勝男さん:「こういうハウスに入るの、つらいですよ、本当に。自分が作ってたものだけあって・・・」

■「太陽光パネル」に無数のひび・・・

 本庄市で取材を続けていると、街の至る所に「太陽光パネル」がありました。

 パネルの表面に、無数の白いひび割れができています。

 近隣住民によると、ひび割れは間違いなく、ひょうによってできたものだといいます。

■“大粒ひょう”直撃・・・補償は?

 ひょうによる被害で、保険は下りるのでしょうか。保険に詳しい専門家は、次のように話します。

 ファイナンシャルプランナー・清水香さん:「住宅被害であれば、火災保険。自動車被害であれば、自動車保険でカバーは可能。ひょうを補償することができる契約になっていれば、大丈夫」

 清水さんによると、屋根や窓、カーポートは建物の一部として、火災保険で賄えるといいます。ただし、契約内容によっては、ひょうによる災害が除外されているケースもあり、注意が必要です。

 ファイナンシャルプランナー・清水香さん:「太陽光パネルも、建物に含めて契約していれば、対象だと思う。後付けで(補償を)付けていないこともあり得る。契約がどうなっているか」

 自動車の被害を自動車保険で賄う場合にも、注意があります。

 ファイナンシャルプランナー・清水香さん:「自動車保険の条件は、かなり細かい。例えば、水害の場合に、自分の車庫で起きたものは補償しないものもある。条件を確認して、証拠が必要。状況証拠で、写真を撮っておく」

(「グッド!モーニング」2022年6月6日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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