ロシア猛反発「火に油を注いでいる」 ウクライナ軍に米がロケット砲(2022年6月2日)

ロシア猛反発「火に油を注いでいる」 ウクライナ軍に米がロケット砲(2022年6月2日)

ロシア猛反発「火に油を注いでいる」 ウクライナ軍に米がロケット砲(2022年6月2日)

 アメリカが表明したウクライナへの900億円規模の追加軍事支援。この動きにロシアが猛反発です。「アメリカが火に油を注いでいる」と非難しています。

 ロシアが反発を強めています。ペスコフ大統領報道官の発言です。

 ロシア、ぺスコフ大統領報道官の音声(1日):「アメリカは意図的に火に油を注いでいる」

 そもそもロシアがつけた火ですが、そこに「油を注いでいる」と非難の矛先を向けるのはアメリカの武器供与です。

 アメリカ、カール国防次官:「これはロケット砲など今日のウクライナの戦闘における重要なニーズを満たすものです。ウクライナ軍が東部からロシアの攻勢を撃退するのに不可欠なものです」

 900億円規模の追加軍事支援では、高機動ロケット砲システム「ハイマース」4機も提供されます。

 長距離ロケット砲システムはウクライナ政府が求めていたもの。ハイマースは最大射程が300キロあります。ただし・・・。

 アメリカ、ブリンケン国務長官:「アメリカが提供するロケット砲システムについて、ウクライナ政府は『ロシア領内への攻撃には使用しない』と約束した」

 アメリカは提供する弾は射程80キロのものにするとしています。

 懸念するのは、提供した兵器がロシア領内への攻撃に使われて事態がエスカレートすること。

 バイデン大統領がニューヨークタイムスで公表した寄稿にも、それはにじんでいます。

 寄稿のタイトルは「アメリカがウクライナでやること、やらないこと」。

 バイデン大統領の寄稿:「アメリカはプーチン大統領をモスクワから追放しようとはしない。ウクライナに国境を越えた攻撃を勧めないし、可能ともさせない。ロシアに苦痛を与えるためだけに戦争を長引かせたりもしない」

 そして支援の目的はウクライナに自衛の手段を持たせ、より強い立場で交渉の場に臨めるようにすることだとしました。

 どうすれば交渉は始まるのか。ウクライナのゼレンスキー大統領は領土が侵攻が始まった2月24日以前の状態に戻る必要があるとしています。

 しかし、ロシアはさらに占領地を増やそうとしています。

 東部・ルハンシク州のリシチャンシクでは、ロシアの制圧が間近に迫っています。川を挟んだセベロドネツクは町の大半が占領されました。

 住民:「65歳でシェルター暮らしなんて想像もしなかった。まるでホームレスのようです」

 ルハンシク州のハイダイ知事は、セベロドネツクで空爆された化学工場の地下に市民が避難しているとしています。

 ルハンシク州・ハイダイ知事:「シェルターにかなりの数の市民がいます。ソビエト時代の巨大なシェルターがあります」

 知事は工場に化学薬品はほとんど残っていないが、多少の残留物があるかもしれないとしています。

 一方、ロシア大統領府はプーチン大統領がトルコ訪問を調整していることを明らかにしました。

 侵攻開始後、初の外国訪問になりますが、現地でウクライナのゼレンスキー大統領と会談する可能性については否定しました。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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