来年の景気・・・カギは米のインフレ抑制 株価は上昇1?(2021年12月30日)

来年の景気・・・カギは米のインフレ抑制 株価は上昇1?(2021年12月30日)

来年の景気・・・カギは米のインフレ抑制 株価は上昇1?(2021年12月30日)

 今年は世界で経済の回復が進む一方、モノ不足や値上げの動きも相次ぎました。来年の景気と暮らしはどうなるのでしょうか。

 東京株式市場は30日が年内最後の取引でした。終値は2万8791円。コロナ禍にあっても日経平均株価の年末の終値は3年連続で上昇し、32年ぶりの高い水準となりました。

 各国が金融緩和を続けたことで余ったお金が市場に流れ込み、株価の上昇を後押し。バブル期以来となる「3万円の節目」も一時、突破しました。

 企業の業績も円安が加わって好調です。来年3月に決算を迎える東証1部上場企業の最終利益の見通しの合計は、データが残るなかで最も高くなっています。

 大企業には回復の兆しが見えていますが、街では・・・。

 居酒屋「八起」・重野勝次店長:「きついですね。ほとんど今年は満足に営業していないんで。(国からの)助成金を払って(店を)やっているんだけど、2から3人ぐらいは辞めた人もいる。満席になっても今は7から8割ぐらいしか入れないんですよ。8人テーブルを4人とか」

 やはり感染再拡大が心配です。

 さらに、仕入れ価格の上昇が重しになります。

 居酒屋「八起」・重野勝次店長:「特に牛タンがもう(コロナ禍前の)倍ぐらいになっちゃって。イカはね20から30%上がっちゃってね」

 世界でワクチンの接種が進んで経済活動が回復するとともに、増える需要に供給が追いつかず、原材料価格が高騰して食品やモノの値段が上がっています。

 電気やガスも値上がり。

 値上がり分を販売価格に上乗せしないと、収益が減って経営は厳しくなりますが・・・。

 居酒屋「八起」・重野勝次店長:「その値段に上げたらお客さん注文しなくなっちゃうんで。欠品にしているんです。お客さんに言われたら、『ちょっと今できないです』と言う」「(Q.メニュー書き換えられないですもんね)書き換えて大変な労力になっちゃうので」

 市場関係者は、来年をどう見るのでしょうか。

 みずほ証券シニアテクニカルアナリスト・三浦豊さん:「(アメリカが)じゃぶじゃぶに金融緩和をしていたわけですけれども、その蛇口を閉めていくとうまくインフレ(物価上昇)を抑え込むことができれば、日本でも海外から輸入している原材料価格、この上昇に歯止めが掛かってきますから」

 アメリカの金融政策がうまくいけば、日本の状況も多少変わるといいます。

 株価は・・・。

 みずほ証券シニアテクニカルアナリスト・三浦豊さん:「2万6000円くらいまで下がる可能性はあると思います。ただ秋くらいには3万1000円程度と」

 さらに上がるという強気の声も・・・。

 マネックス証券チーフ・トラテジスト、広木隆さん:「(来年は)3万7000円くらいに日経平均(株価)がなるだろうと。今年、企業業績の大きな回復を(投資家が)評価できなかった理由は、(日本は)コロナの鎮静化が結構遅れていた。一時はワクチン敗戦国とも言われたぐらいでしたから。景気回復が遅れていた分、これから企業業績を高く評価できる。場合によってはバブル期の高値に迫る場面もあるかもしれない」

 政府は先週、来年度は個人消費が持ち直すなどして、GDP(国内総生産)が過去最高になるという見通しを発表しました。

 居酒屋「八起」・重野勝次店長:「コロナ前に戻るとは思わないですけど、せめて今年と逆になってもらいたいね。なんとか、皆で気合入れてやっていく感じだね」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

ANNnewsCHカテゴリの最新記事