【独自】上海“制限緩和” 記者も60日ぶり外出「まるで廃墟」・・・一部スーパーは大混乱【羽鳥慎一 モーニングショー】(2022年5月27日)

【独自】上海“制限緩和” 記者も60日ぶり外出「まるで廃墟」・・・一部スーパーは大混乱【羽鳥慎一 モーニングショー】(2022年5月27日)

【独自】上海“制限緩和” 記者も60日ぶり外出「まるで廃墟」・・・一部スーパーは大混乱【羽鳥慎一 モーニングショー】(2022年5月27日)

 ロックダウンが続く中国・上海。一時的に外出を許可された人たちが、一部のスーパーに殺到するという状況になっています。こうしたなか、テレビ朝日上海支局長の高橋大作記者は、隔離生活が続いていましたが、およそ2カ月ぶりに2時間だけ、外出許可が出たということです。

■買い物ダッシュ・・・レジ行列

 建物のゲート前に並ぶ多くの人々。ゲートが開くと同時に、一斉に走り出します。

 職員:「押さないで!ゆっくりで」

 21日、上海市内のマンションで撮影された映像。2カ月に及ぶロックダウンが続くなか、一時的に外出を許可された住民が買い物のため、マンションから一斉に飛び出す様子です。

 今月中旬から順次外出制限の緩和が始まった上海市ですが、外出時間が制限されているため、混乱も起きています。

 上海市民:「見て。制御不能になっている。人が多すぎる。もう無理よ」「これはダメよ」

 食料品を求め、スーパーに詰め掛けた住民たち。周囲には長い行列もできています。

 上海市民:「見てくれ。恐ろしい」「命のほうが大事よ。買うのはやめましょう」

 別のスーパーでは・・・。

 上海市民:「外出許可証で外出する場合、4時間を超えてはいけないんだ。もう1時間並んでいるのに、まだ入れていない」

 ようやく店内に入って商品を選んでも、レジを通るために、また大行列です。混乱しているのは、利用客だけではありません。

 上海市民:「テントに泊まって、食事もすべてテントの中だ。見て、洗濯物まで干しているよ。すごいな」

 いったん自宅に戻ってしまうと、外に出られなくなってしまう従業員。店の駐車場にテントを張り、寝泊まりを続けていました。

■外で散髪・・・駅に“脱出組”殺到

 街中では、至る所で散髪を行う人の姿が見られます。

  上海市民:「これが上海って感じ。動画に撮って、皆に見せないと」「散髪しているのね」「面白すぎるわ」

 美容師が外出制限中のため、外出が認められた住民がわざわざ、美容師の家に出向き、「青空散髪」を行っているのです。

 駅へと続く道には、長い行列ができていました。列車で、上海市からの脱出を目指している住民たちです。

 地元メディアによると、列車の数は大幅に減らされ、駅に入場する際にも、厳しい検査があるために、泊まり込みで並ぶ住民も出ているといいます。

 さらには、列車のチケットを高額で転売する事件も起きていて、通常よりおよそ7万円高い価格で販売した疑いで、男女6人が逮捕されています。

■“封鎖解除”動画撮影に「でっちあげ」

 制限緩和に動き出した上海市。しかし、市内の多くの場所では、いまだに封鎖が続いていて、トラブルも起きています。

 上海市内で撮影された映像。封鎖の解除を祝う動画を撮影していた人たちに、別の市民が「まだ解除されていないのに、なぜこんな様子を撮影するんだ」と激怒しています。

 上海市民:「これは“でっちあげ”だぞ。分かっているのか」
 女性:「自分たちで動画を撮っているだけよ」
 上海市民:「この期に及んで、まだ動画を撮って、“でっちあげ”をやっているのか、これはひどい“でっちあげ”だ!」

■60日ぶり外出許可・・・街は様変わり

 ロックダウンによる混乱が続く上海で、取材を続ける高橋記者も、26日に60日ぶりに外出が許可されました。

 上海支局・高橋大作支局長:「こちらが外出許可証とスーパーの招待券ですね。この2枚が、非常にペラペラの紙なんですが、今の私の自由へのパスポートとなります」

 買い出しのため、スーパーへ向かう高橋記者。ただし、自由に外出できるのは、わずか2時間だけです。

 係員:「PCR検査は済みましたね。外出券の角を切り落とします」

 検問を通過し、久しぶりにマンションの敷地外に出ました。60日ぶりに歩く上海の街は、ロックダウン以前とは、すっかり様変わりしていました。

 上海支局・高橋大作支局長:「こちらブティックなんですが、当然営業はしていません。本来なら、もう夏物の服が飾られいる時期だと思うのですが、おそらく中の展示品も変わっていないような状態ですね。美容室も、もちろん営業停止です。まだ、新年、2月1日ですね。2月ごろのポスターが貼られています」

■買い出しも・・・ゴーストタウン化

 上海の街を歩くと、多くの店舗は閉まったまま。通りには、防護服を着た市の関係者や医療従事者などの姿が目立ちます。

 上海支局・高橋大作支局長:「ゴーストタウン化しているという状況で、不安になってきますね」

 バリケードが置かれた検問を通り、スーパーのあるショッピングセンターの敷地内へ。建物の入り口で“陰性証明”を機械にかざし、店内に入ります。

 上海支局・高橋大作支局長:「エスカレーターの先がスーパーなんですが、ショッピングセンターの中もあちこちにバリケードが張られています。照明も暗いので、怖いですね。廃墟みたいです」

 エスカレーターを乗り継ぎ、目的地のスーパーに到着。店内では、使い捨て手袋の着用が義務付けられています。

 上海支局・高橋大作支局長:「うわ~、久しぶりだな。品ぞろえは豊富ですね。バナナ買いましょう。あ~、自由に物が買えるのが、うれしくて仕方がありません。意外にというか、びっくりするぐらい、お客さん少ないです」

 高橋記者は、外出が許された貴重な2時間を利用して、無事、食料の買い出しを終えました。

 上海支局・高橋大作支局長:「荷物パンパンです。ひと仕事終えた感じですね。2カ月ぶりに自分で物を選んで、支払いをして、買い物ができました。うれしいです」

(「羽鳥慎一 モーニングショー」2022年5月27日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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