【独自】“消えた100億円”インド人社長を直撃・・・預けた金返ってこず 被害者100人超か(2022年5月26日)

【独自】“消えた100億円”インド人社長を直撃・・・預けた金返ってこず 被害者100人超か(2022年5月26日)

【独自】“消えた100億円”インド人社長を直撃・・・預けた金返ってこず 被害者100人超か(2022年5月26日)

 会社を経営するインド人の男性に預けた金が返ってこないトラブルが続出しています。その総額は100億円規模とみられていて、実態を独自取材しました。

■預けた虎の子5000万円「なくなった」

 被害に遭った男性:「(被害額は)5000万円くらい。それが、本当になくなってしまったという形。本当に、怒りが大きい」

 「5000万円もの大金をだまし取られた」と訴えるのは、都内などでダンススクールを経営する、35歳の男性です。

 男性は去年、新型コロナの影響で生徒が減り、経営的に大きなダメージを受けました。

 そんななか、年末に知人の紹介で出会ったのが、都内で投資会社を経営しているという、55歳のインド人の男性です。

 被害に遭った男性:「相談する相手も、僕自身いなかった。(インド人社長から)『コロナもあって大変ですよね』『若い人を応援したい』という言葉が、何回もあったので。信用してしまった部分がある」

 「横浜で生まれ育った」と話したというインド人の社長。流暢(りゅうちょう)な日本語で、投資を求めてきたといいます。

 インド人社長:「私は、大手証券会社の社長と友達。特別案件をもらっていて、5000万円を投資してくれれば、株取引で30%の利益を出して返しますよ」

 自前のダンススタジオを作って、もう一度、たくさんの生徒に教えたい。そう考えた男性は、何とか5000万円を用意し、インド人社長に預けました。

 そして、先月1日に元本と利益をまとめて返してもらう約束でしたが、その前日にインド人社長から突然、連絡が届きます。

 インド人社長と男性のLINE:「多大な迷惑を掛けて申し訳ないですが、現在、弁護士の先生と話し合っています」「どういうことですか?電話下さい」

 「弁護士と話し合っている」という不可解な内容。インド人社長とは連絡がつかなくなり、その後、社長の代理人弁護士から届いた手紙には、驚きの内容が書かれていました。

 インド人社長の代理人弁護士:「特別枠を割り当てられたという事実はなく、株式の買い付けは行われていません。現在、詳細な事実関係を調査中です」

 インド人社長の話は“ウソ”。株取引も行われていないというのです。

■総額100億円・・・被害者は全国で100人超?

 困った男性は、同様の被害を受けた人がいないか調べたところ、2人の被害者と出会います。そして、3人で向かったのが、都内の弁護士事務所でした。

 宍田拓也弁護士:「何人くらいやってる(投資受けてる)とか、これまでどのくらい収益上げたかとか話は?」
 被害者の男性(34):「具体的な収益の話とかは聞いてないですが、何十億というお金が集まってるって話はしていました」

 実際、弁護士が把握しているだけでも、被害は100人近くに上る大規模なものでした。

 宍田拓也弁護士:「(Q.今回の被害額は延べいくらくらい?)話を聞いている限りでは、100億円に上る可能性もあると考えている。被害者は多数に上るので、その方たちを募って、集団で訴訟ということも視野に入れている」

■「ウソついちゃった」被害者怒り

 なぜ、これほど多くの人が、インド人社長に金を預けてしまったのでしょうか?

 被害額5000万円・男性(35):「変に、ブランドものを身に着けることはしないと言っていた。仕事に時間を使って、興味もそれ以外にないという話だったんで、信用してしまった」

 被害額1600万円・男性(34):「僕と会った時にも、青に横のストライプのポロシャツとハーフパンツ。誠実さがあったという部分では、良いところと、悪いところをしっかり言って。ちゃんと悪いところを言ってくるというのは、うまいなと思った」

 インド人社長が客を勧誘した際の音声を入手。そこには、今すぐ投資しないとチャンスを逃すと思わせる、巧みな誘い文句が収められていました。

 インド人社長:「今回1月25日が締め切りなんですよね。だから、ちょっと出会ったのが遅かったかなっていうのが・・・。2月は、たぶん案件がないんですよ。もし乗れるんだったら、1月案件に乗ったほうが良い」

 さらに、インド人社長の会社の内部資料を独自に入手しました。非常に多く、取引を行っていたことが分かります。

 インド人社長から依頼され、この資料を作ったという男性に話を聞くことができました。

 客の取引資料を作成していた男性:「(Q.取引は本当?)全部ないと思う。架空のでっち上げた取引だと思う。このリストの中には、テレビで名前を見るような会社の人もいるので。信頼できる方が紹介していって、広がってしまったのかなと思う」「(Q.これだけ多くがだまされていると知っていた?)全く知らなかった。最後に本人と連絡が取れなくなり、間接的に今回こういうふうになっているということを聞いて、初めて発覚した」

 男性は、インド人社長と最後に連絡を取った際に、なぜ金を集めていたのかを追及。その時の音声も残っていました。

 社長:「まず、弁護士に本当のこと言ったの。こういう詐欺をしました。まあ、ウソついてね。ほんと、ウソついちゃったからね」
 男性:「(株取引の)原資が欲しくて始めた?」
 社長:「その通りです。もう、全部そう。2016年に、うまくいかなくて。俺、大穴開けるんだよ。7億円の借金を背負ったんだよね。そこから、ゆっくり返してたんだけど、やっぱり原資が欲しいなと。破産じゃなくて、警察に自首するの。自首したほうが、こんなこと言っちゃいけないんだけど、2、3年罪が軽くなるからって言われたんだよね」

■100億円・・・インド人社長側「残ってない」

 都内で投資会社を経営するインド人の男性社長が、架空の投資話で、およそ100人から100億円近くを集めていたとみられるトラブル。

 聞き込みを続けたところ、インド人社長を知る人物から連絡先を入手することに成功。その番号に、電話を掛けてみました。

 インド人社長:「私も正直、あんまり喋るなって言われているので。申し訳ないですけど、うちの担当弁護士に。彼が色々話してくれるので。たぶん良い弁護士なので。私の言葉って、誰も信用しないと思いますから。先生の言う通りにしたいです。お願いします」

 インド人社長の代理人弁護士に問い合わせると、匿名を条件に取材に応じました。

 インド人社長の代理人弁護士:「(Q.100億円の所在は?)100億円は、会社にはほぼ残っていない。自転車操業をやっていたので、お金はその時その時で、すぐなくなってしまう状態」「(Q.警察は動いてる?)警察は動いてますね。よく連絡がきます。これは、インド人社長1人では到底できない規模ですから。皆さん、真実を知りたい。私も知りたいので。警察が捜査する場合は、真相を解明して頂きたい」

(「グッド!モーニング」2022年5月26日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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