北欧2カ国の加盟に「待った」 トルコ“反対”なぜ?(2022年5月18日)
フィンランドとスウェーデンがNATO(北大西洋条約機構)加盟申請書を提出しました。一方で、北欧2カ国の加盟に待ったを掛けているのがトルコです。加盟に30カ国すべての同意が必要ななか、あえて反対を明言するトルコの真意はどこにあるのでしょうか。
NATOの本部で日本時間午後3時すぎ、フィンランドとスウェーデンの駐NATO大使が事務総長と面会しました。
両国そろってNATOへの加盟申請書を提出したのです。
NATO・ストルテンベルグ事務総長:「フィンランド及びスウェーデンのNATO加盟申請に対して、私は心の底から歓迎致します」
フィンランドにとっては第2次世界大戦後以来の中立、スウェーデンに至ってはナポレオン戦争後の200年にわたる中立からの歴史的な転換です。
NATO・ストルテンベルグ事務総長:「本日の申請そのものが歴史的な一歩です」
しかし、この大きな地殻変動に待ったを掛けているのがNATO加盟国のトルコです。
反対する理由として上げているのが、両国によるトルコへの制裁。
フィンランドとスウェーデンはトルコがシリア北部で少数民族クルド人の武装組織を攻撃したことを受け、武器輸出を制限しています。トルコは両国が欧米でもテロ組織に指定されているPKK(クルド労働者党)に居場所を与えていると非難しています。
NATOへの加盟には30カ国すべての同意が必要。
大きな一歩を踏み出しただけに、両国は何とか説得したいと思っています。
フィンランド、ニーニスト大統領:「我々はトルコのエルドアン大統領との電話会談を申し込んでいる。最終的には楽観的に見ている」
スウェーデン、アンデション首相:「スウェーデンはNATOでトルコと協力できることを楽しみにしている。二国間関係にとって新しく重要な要素になる」
18日にはアメリカのブリンケン国務長官もニューヨークでトルコの外相と会談する予定です。
ただ、トルコのエルドアン大統領は両国の代表団派遣をにべもなく断るなど取りつく島もありません。
同志社大学大学院・内藤正典教授:「PKK(クルド労働者党)はトルコにとって安全保障上の最大の脅威で、もしNATOが安全保障の同盟だというなら、なぜ野放しにするんだと。野放しどころかスウェーデンの場合は、かなり支援していますので。現状でもしスウェーデンとフィンランドの加盟を認めると判断した場合、世論は猛烈に反発しますので」「(Q.落としどころとして何か考えている?)交渉ですから先のことは分かりませんが、現状ではトルコは拒否します」
ウクライナでは兵士の今後が見通せなくなっています。
ロシア国営放送の映像で一様に固い表情をしているのは南東部のマリウポリにあるアゾフスタリ製鉄所から投降したウクライナ兵。
ロシア側:「そこには何が入っている?」
ウクライナ兵:「銃があったがトラックに置いてきた」
ロシア側が支配するドネツク州オレニフカへと移送されたのです。
ウクライナ側は捕虜交換によって救出することを目指していますが・・・。
ロシア議会・ワッセルマン議員:「ナチスの犯罪者の捕虜交換を禁止する決議か法律を採択する必要があると提案する」
ロシア議員のなかからは「死刑にすべき」との強硬意見も出ています。
ロシア大統領報道官のペスコフ氏は、捕虜交換に応じるかという質問には答えませんでした。
ペスコフ報道官:「質問には答えない」
記者:「捕虜と戦犯に関しては?」
ペスコフ報道官:「国際規範に従って扱われるというプーチン大統領の声明を思い出してほしい」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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