NATO加盟申請のフィンランド 首都の人口収容可能「巨大地下都市」(2022年5月18日)

NATO加盟申請のフィンランド 首都の人口収容可能「巨大地下都市」(2022年5月18日)

NATO加盟申請のフィンランド 首都の人口収容可能「巨大地下都市」(2022年5月18日)

 NATO(北大西洋条約機構)に加盟申請したフィンランド。1300キロにわたって国境を接する国は、すでにNATO加入で備えも万全です。

 これは今月、CNNがフィンランドの首都ヘルシンキを取材した映像です。

 一見、何の変哲もない地下。岩盤を採掘したような通路を抜け駐車場にたどり着きます。

 CNN記者:「まだまだ下に?」

 ヘルシンキ市の担当者:「そうです」

 さらに、その奥にはスポーツ施設がありました。それだけではありません。

 CNN:「スポーツ施設だけでなく、子どもたちの遊び場もあります。恐らく世界で最も安全なものでしょう。カフェもスイミングプールもあります」

 ヘルシンキ市の担当者:「オリンピックサイズのプールです」

 実はここ、ただの地下施設ではありません。

 ヘルシンキ市の担当者:「ここは私たちの地下シェルターの一例です」

 CNN記者:「2つの用途なんですね」

 ヘルシンキ市の担当者:「(Q.平時はスポーツのために使って、危機が起きたらどうなるのですか?)スポーツ器具はすべて片付けられ、このホール自体、小さな避難用の部屋に仕切られます」

 その造りも“戦時”仕様です。

 ここだけではありません。

 ヘルシンキ市の人口65万以上の90万人を収容できるシェルターが市内に網羅されています。

 一般家庭にも備えはあります。

 地下施設を持つ人:「基本的にほとんどの家には何らかの地下施設があると思います。私たちは少なくとも72時間は生き延びることができる食料もあります」

 第2次世界大戦でソ連の侵攻を経験したフィンランド。

 1960年代から、こうした地下シェルターを作り続け、有事に備えていました。

 CNN:「地下シェルターはヘルシンキ市に5500、全国では5万カ所以上あります。この国の人口550万人のうち、80%を収容することができます」

 実に、人口の8割を収容できる備えを持つフィンランド。

 フィンランド、ニーニスト大統領:「ロシアのウクライナに対する攻勢はロシアが再び目標達成のため、近隣地域で武力を行使する用意があることを明らかにした」

 日本時間の18日午後にNATO加盟申請を行い、もう一つの備えに向けて動き出しました。

 NATO・ストルテンベルグ事務総長:「フィンランドとスウェーデン、両国からの加盟申請を私は心から歓迎します。あなた方は私たちの最も緊密なパートナー国です。両国のNATO加盟によって私たちの安全保障はより強固になるでしょう」

 国民:「ロシアの侵攻が加入に賛成する一番の理由です」「ウクライナを見ると安全を確保するために加入しなければいけません」

 中立を貫いてきたフィンランド。大きな転換期を迎えています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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